2012年にはモバイルマルウェアが急増する--無許可のアプリストアが感染源に

吉澤亨史

2011-12-20 18:53

 米ベライゾンのICSA Labs部門は、2012年の主要なセキュリティの脅威を発表した。企業や個人が警戒すべきセキュリティ脅威を予測している。

 予測では、モバイルマルウェアの急増を挙げている。スマートフォンやタブレットなどすべてのモバイルプラットフォームが標的となり、特にAndroid端末が大きな打撃を受けるとしている。モバイルマルウェアの感染源は無許可のアプリストアが中心的なソースとなり、そこからの感染がスマートフォンを介して企業ネットワークへ容易に拡大する可能性があると指摘している。

 企業では、自社開発アプリケーションや従業員の機器で使用を承認したアプリケーションの安全性を第三者にチェックさせることを考えるようになり、その評価システムが開発されると予測している。

 銀行では、モバイル端末からのオンラインバンキングの増加をサイバー犯罪者が好機だと見る可能性から、銀行業界が強力なセキュリティレイヤを持つ組み込み型アプリケーションの提供を開始する可能性があるとしている。同様にビジネス環境もさまざまな場所からリモートアクセスするケースが増加するため、より強力な認証機能によって重要なデータを保護しようとするとしている。

 医療記録のデジタル化とモバイル端末が結合することでのリスク増大、スマートグリッドでのセキュリティ標準化の持続的な推進、IPv6での新たな脆弱性や脅威の顕在化、社会工学(ソーシャルエンジニアリング)の手法を活用した標的型攻撃への脅威、セキュリティ認証プログラムのニーズの拡大、さらに巨大化するビッグデータへのセキュリティニーズの増加、オンラインID保護の重要性が高まることを挙げている。

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