米Microsoftは3月5日(米国時間)、クラウドコンピューティングと雇用に関する調査結果を発表した。クラウドコンピューティングは2011〜2015年にかけて1400万件の新規雇用を生み出すと主張している。また、クラウドコンピューティングが生み出すITイノベーションによって、新規事業として年間1兆1000億ドルの収入がもたらされるとしている。
この調査はMicrosoftの委託を受け、ITリサーチ会社のIDCがまとめた。1400万の新規雇用の半数は、中国とインドで生み出されるという。上位4カ国の内訳は、中国が約460万件、インドが約210万件、米国が約110万件、インドネシアが91万6000件。日本は26万2700件の新規雇用創出が見込まれている。
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米IT業界と雇用をめぐっては、2つの大きな話題が現在進行形で議論されているところだ。
一つは今年11月に行われる米大統領選挙。再選を目指すオバマ大統領は、年頭教書演説で米国最大の課題を「雇用」と定めた。なかでも、国内製造業での雇用創出に力を入れる考えを示している。この方針に影響を与えたのは、スティーブ・ジョブズであるとされる。
もう一つは雇用の国外流出で、この問題の矢面に立っているのはアップルだ。同社は3月2日(米国時間)、雇用に関するウェブページを公開し、米国で51万4000件の雇用を創出したと主張している。
米大統領選挙と雇用の問題、これらに関連したアップルの動向については、ZDNet Japanの特集「三国大洋のスクラップブック」の「iエコノミーの光と影」シリーズに詳しい。