日立、x86サーバ「HA8000」で新製品--XeonのE5-2400を搭載

田中好伸 (編集部)

2012-05-29 14:42

 日立製作所は5月29日、x86サーバ「HA8000」シリーズの新製品と「BladeSymphony」のブレードサーバ新製品を発表した。5月30日から販売する。

 HA8000シリーズでは、新モデル4機種を含む8機種の新製品が投入される。新製品8機種は、内蔵ストレージのRAIDの構築と設定が容易になるという「Hitachi RAID Navigator」がプレインストールされると同時にファームウェアやドライバなどが容易に更新できる「Hitachi Server Navigator」も標準で添付され、容易なシステム導入、運用が実現できると説明している。

 RAID Navigatorは、GUIで簡単に操作でき、HDD増設時のRAID構築で設定画面を切り替えることなく一つの画面でスムーズに作業を完了できるという。サーバ管理ソフトウェアの「JP1/ServerConductor」と連携させることで、障害の発生をシステム管理者に通知でき、迅速な復旧を支援すると説明する。

 Server Navigatorは、BIOSをはじめとするファームウェアやドライバの更新が容易に展開できるという。従来はシステム管理者がウェブサイトにアクセスして、対象のシステム装置に該当する更新データを選択、ダウンロードしてから更新、正しく更新できたか確認するという手順が必要だった。Server Navigatorを使えば、ダウンロードやアップデートの作業時間を短縮できるようになり、必要なファームウェアなどを漏れることなく更新でき、システムの安定稼働を支援する。

 新製品8機種は、Intelの最新プロセッサ「Xeon E5-2400」を採用している。仮想化への対応策として、ラックマウント型とタワー型の1プロセッサモデルで従来の2倍となる最大8コア、メモリを3倍の最大96Gバイトに強化した「HA8000/RS110-h」「HA8000/TS10-h」を追加した。

 大容量のサーバ内蔵ストレージへのニーズに対応するために、容量が約3.2倍となる37.8Tバイトのストレージを搭載するラックマウント型の2プロセッサモデル「HA8000/RS220-s」を追加している。

 中小規模環境でファイル共有やバックアップ用途向けのネットワークストレージサーバ「HA8000/NS」で、ストレージ容量を従来の約3.4倍の最大33.9Tバイト搭載できる「HA8000/NS220-s」を追加。HA8000/NSのストレージ容量は従来の約1.4倍となる最大13.5Tバイトに強化されている。

 BladeSymphonyのブレードサーバ新製品の「BS320」でもXeon E5-2400を搭載している。処理性能が向上するとともに、メモリ容量が従来の2倍である最大384Gバイトとなっている。仮想化環境の対応を強化している。

表1:HA8000新製品
※ストレージはRAID0構成
製品仕様価格出荷
HA8000/RS220CPU:最大2(16コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大14.4TB
26万3550円~6月15日
HA8000/RS220-sCPU:最大2(16コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大37.8TB
28万7700円~6月15日
HA8000/RS210CPU:最大2(16コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大12TB
25万5150円~7月17日
HA8000/TS20CPU:最大2(16コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大24TB
16万9050円~6月15日
HA8000/RS110-hCPU:最大1(8コア)
メモリ:最大96GB
ストレージ:最大12TB
18万1650円~7月17日
HA8000/TS10-hCPU:最大1(8コア)
メモリ:最大96GB
ストレージ:最大24TB
13万4400円~6月15日
表2:ネットワークストレージサーバ
製品仕様価格出荷
HA8000/NS220CPU:最大2(12コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大13.5TB(RAID5)
37万2750円~6月29日
HA8000/NS220-sCPU:最大2(12コア)
メモリ:最大192GB
ストレージ:最大33.9TB(33TB=RAID5、900GB=RAID1)
39万6900円~6月29日
表3:BS320
仕様価格出荷
CPU:最大2(16コア)
メモリ:最大384GB
ストレージ:最大1.2TB(RAID0)
29万850円~6月15日

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