データダイレクト・ネットワークス(DDN)は、1998年に米国で誕生したメディアおよびハイエンドコンピューティング向けのストレージベンダーだ。
SATAやSAS、フラッシュなどストレージの標準技術を採用しているものの、スパコンの性能発表であるTOP100を見ると、60の製品がDDNのストレージを利用し、ハイエンドコンピューティングの世界では欠かすことの出来ないストレージベンダーとなっている。
日本では2006年にビジネスを開始し、2008年には株式会社データダイレクト・ネットワークス・ジャパンを設立。それ以降、好調なビジネスを続けているという。
来日した創業者であり、最高経営責任者(CEO)であるアレックス・ボウザリ氏は、「当社は単にストレージにデータを貯めるだけでなく、(貯めたデータを)処理し、さらにそれを配信するところまでトータルでソリューションを提供しているところに強みがある」と自信を見せる。さらに大量のデータを貯めて活用するビッグデータは「当社にとって大きなビジネスチャンスになる」と話す。
ボウザリCEOに同社の戦略について聞いた。
--データダイレクト・ネットワークスがどんな企業なのかを紹介してください
当社は1998年に創業したストレージ専業ベンダーです。非公開企業で、私自身が創業し、CEOでもあります。
調査会社によるとEMC、日立、HPなどと共にストレージベンダー上位6社の中の1社に位置づけられています。ストレージの中でも当社はハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)とメディア向けストレージにビジネスを特化させています。これが当社の大きな特徴となっています。
HPC分野での実績については、スーパーコンピュータのTOP500を見て頂くのが一番わかりやすいと思います。上位にランクインしているものの多くが当社のストレージを利用しています。TOP100で見ると60が当社の製品を利用しています。
--日本の代表的な導入事例として、東京工業大学のスーパーコンピュータ「TSUBAME2.0」用ストレージとしての利用があるそうですね
東工大の事例は特色ある内容となっています。