シュナイダーエレクトリックは11月5日、局所冷却装置「InRow RA」を発表した。標準価格は140万4000円。12月3日から発売する。
InRow RAは、ビルや建物、地域で保有する冷却システムを利用しながらデータセンター内に水を持ち込むことなく、冷媒配管でハードウェアを冷やす。ドライコイルを採用している。
コンプレッサを使用しない低消費電力の熱交換器兼冷媒分配装置「RDU(Refrigerant Distribution Unit)」との構成で、データセンターの中に冷水を持ち込むことがない。ラック上部に設置して暖気(ホットアイル)の排熱を吸い込み冷却する「InRow OA」とは異なり、ラック上部から天井までに配管スペースだけを確保すればいいことから、天井の低い環境にも導入できるという。
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サーバの高密度化などからデータセンターやサーバルームの機器や発熱量が増加している。高密度システムのラック発熱量は1ラックあたり8kWを超えるレベルになっているという。
同社は、局所冷却システムの需要増加を予測。大都市の再開発エリアでは熱源設備に冷水設備が採用されることが多く、今後も冷水設備の普及が進むだろうとしている。
その一方で、データセンターやサーバルームに冷水配管を持ち込みたくないというニーズも存在するとしている。今回のInRow RAはそうしたニーズに対応している。