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タレントマネジメントに本腰、日本オラクルがクラウドサービスを開始

怒賀新也 (編集部)

2013-01-31 16:21

 日本オラクルは1月31日、重要と位置づけている「タレントマネジメント」分野で、新たなクラウドサービスを同日から開始すると発表した。2012年2月に米Oracleが買収を発表した米Taleoのサービスを提供する。

 サービス名は「Oracle Taleo Cloud Service」。企業における人材の採用、育成、業績評価、キャリア開発、後任計画、最適配置などを包括的かつ低コストで実施できるようにする。事業のグローバル展開が進む中で、世界規模で人材を管理する仕組みを、クラウドサービスによって迅速に導入したい企業などに提供する考えだ。

日本オラクルの遠藤隆雄社長
日本オラクルの遠藤隆雄社長

 日本オラクルの遠藤隆雄社長は「大量生産時代の労務管理は言われたことをやればよかった時代のもの。最近の十数年は、現場が変化を起こすことが求められ、成果報酬型の管理手法に移りつつある」と話し、タレントマネジメントがそうした時代の要請にこたえるものとして重要であることを強調した。

 サービスでは、人材のデータベースとなる「人財プール」を構築後、人材管理をフェーズごとに「採用」「配置」「育成計画」「目標管理」「業績評価」「報酬」「後任計画」の6つに分ける。このうち、例えば採用から配置では、「エース」と呼ぶ優秀な人材を効率よく採用するための仕組みを提供する。

 具体的には、転職サイト運営のビズリーチなど人材サービスを提供する他社や、LinkedinやFacebookなどのSNSとの連携、企業ブランドに合った募集サイトの構築などにより実現を目指す。育成計画では、従業員のスキルの把握などによりキャリアの開発計画を立て、必要に応じてe-ラーニングなども交えるという。

 サービス全体としての主な特徴は、パブリッククラウドを活用したクラウドサービスであること、ダイレクトリクルーティングがしやすくなること、ソーシャルの仕組みを導入できること、パートナーと協力することによるエコシステムになっていることなどを挙げている。

 想定する主なユーザーは、企業の人事部門や事業部門長など。経営目標を達成するためのグローバルでの人材管理や配置の適正化、採用におけるベストプラクティスが利用できること、従業員の作業効率が上がることなど、クラウドによるすばやい導入が可能である点などを利用企業にとっての利点として挙げた。

 日本におけるTaleo Cloud Serviceの協業パートナーも明らかにした。前述のビズリーチに加え、人事系戦略コンサルティングのヘイコンサルティンググループ、IT系コンサルティングではアクセンチュア、アビーム、デロイトトーマツ、プライスウォーターハウスクーパース、さらにシステムインテグレータとして、TIS、ユー・エス・イーも加わる。

 海外では既に多くの企業がTaleoのサービスを活用しているという。小売業ではStarbucks、Toysrus、Bestbuy、ハイテク業界ではDell、Ericsson、HP、航空業界ではAir Canada、United、ホテル業界ではHyattなどが導入。Starbucksでは、従業員やバリスタの教育に、Bestbuyは家電の説明をする従業員の教育に利用しているという。米国の家電市場は、Walmartなどの大手小売店に加えAmazonなどのネット通販企業が参入しており、厳しい競争環境になっている。その中で、顧客満足度調査で、こうした企業を押さえてBestbuyが1位だった。

日本オラクルの製品事業統括アプリケーション事業統括本部でCRM/HCM事業本部の本部長を務める道下和良氏
日本オラクルの製品事業統括アプリケーション事業統括本部でCRM/HCM事業本部の本部長を務める道下和良氏

 日本オラクルの製品事業統括アプリケーション事業統括本部でCRM/HCM事業本部の本部長を務める道下和良氏は「“青いポロシャツ”がトレードマークになっているBestbuyの接客品質の高さが寄与した可能性がある」と話した。

 また、ホテルを世界展開するHyattは、Taleoのリクルーティングソリューションを導入した。45カ国で478のホテルを展開しているため、各国の文化や習慣にふさわしいサービスの提供や職場環境の実現、さらにそれを身に付けた上でHyattとしてブランド価値を提供できる人材を獲得する必要があったという。

 導入後は、事前選考ができるようになり、さらに態度や振る舞いについてのアセスメントツールを利用することで、優秀な人材を発掘できるようになった。年間何千にも上るポストへの補充需要への対応がスムーズになり、離職率の低減や採用イベントにかかるコスト削減もできた。採用業務の効率性は全体で50%改善した。

 Taleo Cloud Serviceの利用料は1ユーザー月額218円。最低従業員数を1000人と設定している。

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