日立製作所と博報堂は2月13日、マーケティング領域での協業に合意したことを発表した。ビッグデータの利活用事業の提案力を強化することが目的。4月から両社の協働プロジェクト「マーケット・インテリジェンス・ラボ(仮称)」を設立する。
マーケット・インテリジェンス・ラボは、日立のビッグデータ利活用専任組織である「スマート・ビジネス・イノベーション」内部に設立する。博報堂のビッグデータマーケティング推進チームのメンバーが参画する。
プロジェクトは、日立の安田誠氏(情報・通信システム社 スマート情報システム統括本部 副統括本部長)と博報堂の山之口援氏(エンゲージメント・ビジネス・ユニット マーケティングプラットフォームビジネス開発部部長)が共同代表となっている。
同プロジェクトでは、(1)マーケティングプロセス改革コンサルティングと(2)マーケティングデータ管理プラットフォーム構築と関連ソリューションの共同開発をまず展開する。
(1)では、市場や顧客、各種マーケティングデータを統合し、高度なマーケティング解析モデルを活用して、顧客の課題解決におけるプランニング精度を向上させるという。
例えば、顧客企業内のさまざまな業務データやオープンデータを掛け合わせて、マーケティング解析モデルを適用することで、これまで見えなかった事業の状況を把握できるという。リアルタイムに可視化することで、従来のプロセスを高精度化、高速化、さらには自動化できると説明している。今後10年間で10件の受注を目指す。
(2)では、顧客企業のマーケティングデータをはじめとするさまざまなデータの収集、蓄積と多くの用途に活用するための加工、分析のIT化でマーケティングデータ提供ビジネスを視野に入れた基盤を構築する。異分野、異業種間のデータの掛け合わせを含めたマーケティングデータ提供ビジネスの開発をより容易にすると説明している。