市場調査会社のIDCが発表した最新の調査結果によると、世界PC出荷台数は2013年第1四半期に14%減少したという。
これは、IDCがPC出荷台数の集計を開始した1994年以来、最大の減少率である。
IDCによると、2013年第1四半期の世界PC出荷台数は計7630万台で、前年同期から13.9%減少したという。これは、IDCが予測した7.7%減よりもはるかに悪い数字で、4四半期連続で前年同期の出荷台数を下回った。
IDCは以下のように述べている。
景気が緩やかに改善し、「Windows 8」を搭載するPC新機種が登場したにもかかわらず、PC出荷台数はすべての地域で前年同期から大幅に減少した。減少を続けるミニノートPCの出荷台数がローエンド市場の出荷台数の大半を奪い、その一方で、個人消費はタブレットとスマートフォンに流れ続けている。タッチ機能や超薄型システムを提供するPC業界の取り組みは、価格や部品供給という従来の障壁、さらにWindows 8に対する反応の少なさによって妨げられてきた。PC業界は、PCをほかの製品と差別化する革新を判別して、消費者にPCの購買意欲を起こすのに苦労しており、その代わりに、扱いにくい、または高価だと認識される変化に対する大きな抵抗に直面している。
世界PC出荷台数の地域別の内訳は以下の通りだ。
- 米国市場では、前年同期比で12.7%減、前期比で18.3%減だった。総出荷台数は1420万台に減少した。四半期出荷台数は、2006年第1四半期以降で最低の水準に達した。
- EMEA(欧州、中東、アフリカ)地域は2013年第1四半期、予想よりも悪い2桁の急減を記録した。
- 日本市場では、2014年に予定されている「Windows XP」のサポート終了を前にした商用PCの買い換え需要により、いくらかの景気改善が見られた。消費者向けPCの出荷台数は「非常に悪い数字」だったとIDCは述べている。
- 日本を除くアジア太平洋市場では、出荷台数が大幅に減少し、前年同期比で12.7%減という記録的な数字を残した。同地域が2桁の減少率を記録したのはこれが初めてだ。
企業別の出荷台数では、Hewlett-Packard(HP)が首位の座を維持した。Lenovoは2位で、上位5位のその他の企業はDell、Acer、ASUSだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。