ノークリサーチは7月5日、中堅・中小企業におけるスマートデバイスからのERP活用関する調査結果を発表した。 「経営層や部課長職が外出先からスマートデバイスにより経営情報や申請文書を確認」、「営業社員が外出先でデータを参照する」といった場面での利用ニーズが多いと指摘した。
実現したいこととして「経営層や社員が各種データの集計/分析結果をどこからでも確認できる」(39.6%)が最も多く、「上長が部下からの申請をどこからでも確認/承認できる」(25.0%)が続いた。
スマートデバイス導入の目的や課題
経営層や部課長職が外出先から経営情報や申請文書を確認するといった活用シナリオは、スマートデバイスの登場から比較的早い段階でベンダーが提案してきたという。そのため、ユーザー企業でもこれらを想起する割合が高くなっていると分析している。
また、「営業が外出中に訪問先の購入履歴やトラブル履歴を事前に参照する」(20.4%)、「営業が外出中に在庫確認や見積作成を行う」(16.8%)「営業が外出中に近隣の既存顧客を地図上に表示し、まとめて訪問する」(15.8%)など、営業社員による活用シナリオや「社員が外出先から勤怠入力や交通費精算を行える」など一般社員が利用する場面も挙がった。これは、ユーザーが外出先からスマートデバイスを使って必要な情報を入力するといった行動を前提にしている。
ノークリサーチは「外出先での見積作成など、単なる閲覧だけでなく、入力を伴った活用シナリオでの利便性をどれだけ引き上げられるかが、今後のスマートデバイス活用の普及を大きく左右することが予想できる」とコメントしている。
同調査は、年商5億から500億未満の国内企業1200社のERP導入企業の担当者を対象とし、2013年の4月から5月に行われた。