ノークリサーチは7月2日、中堅・中小企業のERPの市場規模とクラウド活用に関する調査の結果を発表した。中堅・中小のERPパッケージ関連市場は、2013年の385億円から2015年には400億円に達する見通しである一方、パッケージからの移行が見込まれるSaaS型の導入企業が増加するなど、堅調に推移する見通しを明らかにした。
ノークリサーチの調査は、年商5億から500億未満の国内企業1200社、ERP導入担当者を対象にし、2013年の4月から5月行われた。ERPパッケージ関連市場規模による調査に関して、2012年に372億円だったこの市場が、2013年には385億円、2015年には400億に達するなど、堅調に推移するという結果だった。
ERP関連の市場規模でパッケージの伸びが堅調だったのは、年商5億~100億円未満の企業層を中心とした、すでにERPパッケージを導入している企業が適用範囲を拡大する可能性があることなどが要因としている。
また、「ERPにおける構築/運用の形態に関して現状、今後の望ましい形態」に関する設問では、現状42.5%を占める「パッケージを購入して自社内で運用する」との回答が、今後については35.1%と減少。「ASP/SaaS形態」は現状の3.4%から8.3%と増加するという結果が出た。
ただし、ASP/SaaS形態が全体に占める割合は今後も1割前後にとどまっており、ERPの運用形態の中心がASP/SaaS型に本格的にシフトする兆しは見えなかったとしている。