徳島大学病院は、電子カルテや医療画像の閲覧などに使うため250台の「iPad」を導入、モバイル端末管理(MDM)ソフトウェア「Trend Micro Mobile Security(TMMS)」を採用した。トレンドマイクロが1月9日に発表した。
徳島大学病院では、電子カルテや医療画像の閲覧のほか、簡単な入力などの目的で、病院情報システムの端末として合計250台のiPadを導入している。iPad導入では、携帯性の高い端末で患者の医療情報を扱うため、院外への持ち出しを制限するためにMDMの導入を検討した。
将来的に他の端末を使う可能性も考慮して、特定のメーカーやベンダーに依存しないツールとしてTMMSを選定したという。更新の間隔が5~6年という電子カルテなど基幹系システムのベンダーと契約にあわせるとスピードに乗り遅れてしまうという背景も踏まえた。院内のネットワークはインターネットにつながっていないことからオンプレミスで稼働させる必要もあった。
iPadとTMMSは2013年5月に運用を開始、iPadの機能のうち業務に不要な部分を利用不可に設定するなど管理を一括したほか、同院のセキュリティポリシーに違反した持ち出しを監視できるようになった。病院情報センターと関連する委員会で管理方法をルール化し、モバイル端末の運用を現場のモラルやリテラシーだけに任せず、ポリシーを設定して、組織として管理しているという。
今後は、ITを活用したチーム医療を展開していくため、配布するiPadの台数の拡大やiPad向けの診療情報のプレゼンテーション用ビューアの開発も検討しているという。

システム概要(トレンドマイクロ提供)