Edward Snowden氏が好きか嫌いか、同氏が「愛国者」か「裏切り者」かに関わらず、同氏が暴露した監視の問題が、過去10年間で最大の、そしてもっとも長引いている米国の政治問題であることに異論のある者はいないだろう。
米国時間1月23日、Snowden氏はライブQ&Aの形で、同氏の考え方、意思決定、心理状態について、また少し情報を明らかにした。
これは、Barack Obama米大統領がSnowden氏のリークを受けて、大量メタデータ収集プログラムと外国情報監視裁判所の改革を約束した1週間後にあたる。この改革はホワイトハウスとしては前例のない取り組みだが、プライバシー擁護派を含む多くの立場の人たちから、不十分だと批判されている。
Snowden氏のQ&Aが行われる何時間か前には、Eric Holder米法務長官が、米国の諜報活動取締法違反に問われている同氏の減刑を否定している。その一方でHolder氏は、米国政府はSnowden氏との間での司法取引を模索する「対話に入る」と述べている。
また、これも1月23日に、政府監視組織の1つが、米国家安全保障局による大量メタデータ収集プロプラムは「違法」であるとして、以前の裁判所の裁定に賛同し、政府の持つ機能は妥当な範囲を超えていると強調した。
しかし、ロシアのVladimir Putin大統領がSnowden氏に事実上、無期限の保護を与えるコメントしたことを考えると、同氏が米国の法廷で裁かれる姿を見る可能性はますます遠ざかっている。
Snowden氏のQ&Aの要旨は、以下のようなものだ。
1.内部告発者に対する保護は「弱い」
Snowden氏はQ&Aの中で、米国の内部告発者保護法は「弱く」「効果がない」ものであるとし、「明らかな不正行為でさえ、報告を妨げることを意図しているように見える」と述べている。
「もし私が、これらの違憲だが秘密にされているプログラムについて知っていることを議会に明らかにすれば、彼らは私に重罪を課すこともできた」と同氏は言う。これは、情報機関の契約職員には(Snowden氏もその1人だった)、通常の正規職員と同じ権利が与えられていないからだと同氏は主張している。
「私はこれらのプログラムについて、話を聞いてくれるであろう同僚、上司、そして適切な許可を持っていたあらゆる人に報告しようと、多大な努力をした」と同氏は付け加えた。
その後のQ&AでSnowden氏は、CNNのJake Tapper氏への回答として、自身の米国への帰還は現在の内部告発者関連法制の下では不可能だと述べている。