流出したファイルによると、米国家安全保障局(NSA)と英政府通信本部(GCHQ)が、WikiLeaksとPirate Bay、ひいてはこれらのサイトのユーザーも監視対象として考えていたという。
ニュースサイトのThe Interceptは、内部告発者のEdward Snowden氏が流出させた一連の極秘文書を調べ、NSAはWikiLeaksを「悪意ある外国勢力」に指定したがっていたと米国時間2月18日に報じた。「悪意ある外国勢力」と指定されていれば、同サイトは、米国民が監視の網にかかるのを防止することを目的としたNSAの「無効」措置が適用されず、広範な監視の対象となったはずだ。
2012年に作成された「PowerPoint」形式のプレゼン資料によると、GCHQはさらに一歩先を行き、WikiLeaksの訪問者のIPアドレスと、同サイトへのアクセスに使用された検索語を収集していたという。この資料は、監視がどの程度の範囲だったのか、今も実行中かどうかについては明かしていない。しかしThe Interceptは、「X-Keyscore」という監視ツールに言及している。NSAとGCHQが使用したX-Keyscoreにより、「分析官は、自らが指定するいかなるウェブサイトについても、そこを訪れる全員のIPアドレスを取得する」ことが可能になるという。
流出ファイルに記録された情報は、Pirate BayとそのユーザーがNSAの監視対象候補のリストに載っていたことも示している。The Interceptによると、NSAは、「たとえ米国民も利用している可能性があっても」この人気の高いファイル共有サイトを「悪意ある」外国のサーバとして監視対象にすることを検討していたという。
最終的に、NSAのある取り決めにより、米国民を監視対象とする影響は最小限にとどめられたようだ。NSAの法務顧問局と脅威対応センターの監視および法令順守担当部門によるコメントには、米国民が監視対象に選ばれたことが分かった場合は四半期報告で言及する必要があるが、「懸念すべきことは何もない」と書かれていた。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。