NECは2月28日、国内のハードウェア開発、生産拠点を再編し、7月1日付で従業員約5100人体制の新会社を発足すると発表した。新会社の名称や代表は未定。再編により、各拠点が有する開発技術や生産技術を融合させ製品力アップや、品質管理のノウハウ共有などを通じ、品質、価格、納期の改善を目標に掲げる。
具体的な再編内容として、ブロードバンドルータや車載機器などを開発、生産するNECアクセステクニカ、IP-PBX、POS端末などを開発、生産、販売するNECインフロンティアとNECインフロンティア東北、サーバやストレージなどを開発、生産するNECコンピュータテクノの4社を合併し、新会社を発足する。あわせて、NECエンベデッドプロダクツのテープストレージ開発、生産部門を新会社に移管するとした。
新会社は、従業員約5100人体制で、コンピュータ機器や通信機器、端末、組込み機器などの開発、生産を一元的に担うものづくり拠点と説明、NECは新会社を、社会ソリューション事業を軸とした成長戦略を支える中核ハードウェア開発、生産会社として位置付ける。
NECは、「2015中期経営計画」をもとに社会ソリューション事業を軸とした成長戦略の実行に向け、顧客起点の組織再編、ソフトウェア子会社の再編、NECフィールディングの完全子会社化に向けた公開買付け実施など、体制整備を推進している。今回の再編は、グローバルでのサプライチェーン管理(SCM)体制を拡充する取り組みの一環と説明している。