アイ・ティ・アール(ITR)は3月6日、統合基幹業務システム(ERP)市場の調査結果を発表した。2012年度の売上金額は前年度比8.9%増の666億5000万円と堅調と表現。大きなシェアを占めるSAPの伸びが市場をけん引したと分析している。
2013年度は大口案件が減少したSAPをはじめ、10社が2012年度の売り上げを下回り、市場全体も同3.6%増と例年より低成長で推移すると見込む。ERP市場の2012~2017年度までの年平均成長率(CAGR)は4.0%とした。
ERP市場を導入した地域別でみると、2011~2013年度は海外での売上金額が前年度比約5割ほど拡大しているという。
ここ数年、製造業を中心とする企業の海外進出、特に東南アジアへの進出が加速しており、海外の生産や販売の拠点を支援するシステムを早急に立ち上げたいというニーズに対し、ERPが選ばれる傾向が強いと説明している。
2011〜2013年度予測 ERP市場ユーザー企業地域別売上金額シェア(ITR提供)