富士通と富士通マーケティングは3月6日、中堅企業向け統合基幹業務システム(ERP)パッケージの「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 会計」と「FUJITSU Enterprise Application GLOVIA smart 人事給与」の簡易導入サービスの提供を開始した。
税別価格は製品を含め500万円から。簡易導入サービスでは、約3000社への導入ノウハウを集約した“GLOVIAサービスセンター”が標準化した導入用テンプレートとデータ移行ツールを活用する。これまでユーザー企業が担っていたマスター登録などを含めて作業する。
新サービスでは、導入ノウハウに基づいて経理や人事総務関連の共通業務を体系化し、ユーザー企業別の業務運用レベルや情報管理レベルに応じた導入サービスを提供する。導入時のユーザー企業の作業負荷を抑えると同時に短期間で低コスト、高品質なシステムを導入できるという。従来と比べて価格と納期を約3割削減できるとメリットを説明している。
GLOVIAサービスセンターは、導入経験豊富というシステムエンジニア(SE)がインストールやデータ移行などを一括して作業する。リモートサービスで遠隔地にいるSEとシステム画面を見ながら、導入の打ち合わせが可能になるため、作業を効率化できるという。
ユーザー企業固有の追加機能開発も統合、アプリケーション開発サービスや運用中のメンテナンスサポートサービスも同センターから提供する。運用代行サービスも拡充され、ユーザー企業の運用保守のコスト削減を支援するとしている。
GLOVIA smart 会計とGLOVIA smart 人事給与に機能を強化したものを7月末から提供することも同日発表された。税別価格は、GLOVIA smart 会計が150万円から、GLOVIA smart 人事給与が130万円から。
旅費や仮払いの申請、立て替えや仮払いの精算、住所変更届などの人事諸届の多段階承認が可能になる申請承認機能を強化している。バックオフィスで情報を集約し入力するのはでなく、現場部門が直接入力できるようにした。入力ミスなどの手戻りを抑制することで、業務の効率化やスピードアップを図り、バックオフィスでの情報利活用業務へのパワーシフトを支援するという。
また、領収書や請求書などの証憑、資格取得や履歴書、エントリシートなどの各種人事書類を電子化して、登録や閲覧、検索が容易になるという機能も搭載している。会計仕訳登録画面や人事情報照会画面から文書データを登録、閲覧する。文書を電子化することでバックオフィスでの情報共有の促進と保管コストの削減を実現するとともに、大切な文書を安全に管理できるとしている。
GLOVIA smart 会計とGLOVIA smart 人事給与の機能(富士通提供)