富士通など、SaaS型ERP「glovia OM」新版--APIを拡充、流通向け機能を追加

田中好伸 (編集部)

2012-11-15 16:29

 富士通とGlovia Internationalは11月15日、SaaS型統合基幹業務システム(ERP)「glovia OM」で既存機能を強化し、小売りや卸向けの機能を追加した新版の販売を開始した。1ユーザーあたり月額7500円から利用できる。

 glovia OMはSalesforce.comのPaaS「Force.com」の上に、SaaS型の顧客情報管理システム(CRM)「Salesforce CRM」と、販売から出荷、請求、返品、在庫、購買を管理する基幹業務系機能を連携させたサービス。顧客管理と基幹業務を一元管理でき、マーケティングから営業業務全般までの手続き処理を簡略化でき、経営情報をタイムリーに把握できるとメリットを説明。2008年から提供している。

 今回の新版では、外部システム連携機能の強化としてAPIを拡充している。見積登録や受注登録、在庫登録などを外部システムから制御できる従来のAPIに加え、在庫予約や在庫移動、在庫調整、梱包指示、出荷指示などのより細かく制御できるAPIを提供する。拡充されたAPIを利用することで、従来に比べて開発工数を3分の1に削減できるという。

 小売りや卸売に向けた機能追加では、取引数量に応じた段階的な価格、期間限定のキャンペーン価格が設定できるようになっている。出荷先の地域や利用する運送会社を登録できるようになり、出荷先や取引先に応じた配送費を設定できるようになっている。

 商品属性として、サイズと色を管理でき、サイズと色の組み合わせパターンで商品を登録、検索することが可能になっている。商品へのロゴプリントやネームプリントといったカスタマイズサービスも管理できるようになっている。

図 glovia OMの全体構造
※クリックすると拡大画像が見られます

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