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イノベーションに制度はいらない--チームラボ 代表 猪子氏

吉澤亨史 山田竜司 (編集部)

2014-05-22 17:44

 2001年3月に、東京大学・東京工業大学の大学院生や学部生が集まって設立されたチームラボ。高いテクノロジと豊かな文化を創造し、アートやオフィス設計、システム開発など幅広いジャンルで常に新しいことにチャレンジし続けている会社だ。今回は、チームラボの代表である猪子寿之氏に話を聞いた。


チームラボ 代表 猪子寿之氏

--多彩な業務を展開していますが、注力している分野はありますか。

 あまり意識はしていないのですが、売り上げから見ると、ウェブ制作、システム導入などが大きいですね。基本的にはデジタルとデジタルクリエーションを一緒にするような会社です。

制度や規則を減らす

--斬新なプロダクトやアートが生んでいますが、イノベーションを起こし、モチベーションの高い組織であるために心がけていることはありますか。

 モチベーションの高い組織とイノベーティブな組織には違いがあります。モチベーションの高い組織はたとえば、日本での米国を模倣したタイムマシン経営のように、流行をキャッチアップするスピードが重要です。ブログやソーシャルメディアなどの流行に、速く食らいつく能力などがモチベーションの高い組織の要素だと考えます。

 イノベーションを起こす組織に関して、そもそも人はイノベーションを起こすことができるクリエィティブな存在だと考えています。よく“イノベーションが起こりやすい制度は何か”が語られますが、必要なのは制度ではありません。従業員のモチベーションを語ることも間違いです。重要なのは、どれだけ極限まで法や制度をなくせるかなのです。


新作の「お絵かき水族館」は英国の雑誌「i-D」が選ぶデザインの展示会「ミラノサローネ2014」のトップ5に(チームラボ提供)

 国のレベルで見ても、法がシンプルな国と多い国があります。そして平和であることが前提で、実質的な法の実効力が低い方がイノベーションが起こりやすくなる傾向があります。日本でもグローバル企業が生まれてきたのは戦後です。その後、法が増えると大企業はあまり生まれていません。戦後すぐの法律数は1000程度、現在は3000超、条例まで含めるとより多く、法が増えていると言われています。

 社会学者であるRichard Florida氏が、都市が経済成長するためのポイントとは何かを定義しています。その要素は「才能のある人」「テクノロジ」「寛容であること」です。この要素がそろっていれば、統計的にはクリエイティブシティになり経済成長するとわかっています。法が少ない、寛容な都市は経済的に伸びるのです。

 統計的に1000万人レベルの都市にあてはまるため、数万人以下の組織にも当てはめて考えています。制度やルールが少ないと、革新的な状態を作りやすくなります。もちろん制度やルールは必要ですが、それをどこまで減らせるかに注力すべきです。放っておくとルールが増えていくので、意図的に減らしていくのです。

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