情報共有の最適化、ワークスタイル変革でみえてくるものとは?--ZDNet Japanセミナーより

ZDNet Japan Ad Special 2014年06月11日 17時58分

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 朝日インタラクティブは5月27日、東京都内でセミナーを開催した。企業の多くが課題としている情報共有の最適化と、その先にあるワークスタイル多様化に焦点をあてたもので、「仕組み作り」でビジネス/ワークスタイルの変革は加速する!」をテーマに掲げた。

 基調講演には、デロイトトーマツコンサルティング TMTE インダストリユニット シニアマネジャーの水上晃氏が登壇。「ICTの進化を自社に最適な形で活かすために!ソリューションありきではない次世代ワークスタイル検討のアプローチ」との表題で、ICTの進化によって実現できるワークスタイルの潮流を紹介するとともに、自社にとって「最適なワークスタイルは何か?」を考えるためのアプローチについて解説した。

必要なものを見極めた最適なコミュニケーションが重要


デロイトトーマツコンサルティング TMTE インダストリユニット
シニアマネジャー 水上晃氏

 冒頭で水上氏はまず、「少子高齢化が進み、今後は各方面での労働力不足が予想されている。そのなかで国際的な競争力をどう維持するか、課題は山積している」と訴えた。

 そこで取り組むべきこととし、水上氏が挙げたのは(1)イノベーションスキルの向上、(2)多様な就業形態への対応、(3)スキルの伝承機会の確保、(4)1人あたりの労働生産性の向上――の4点だ。

 ICTソリューションの進化と歩を合わせ、こうした“働き方”や“情報共有”の質を高めるツールは進化している。クラウド型ファイル共有、仮想デスクトップ、SNSなどは今や、会社としての導入も徐々に一般化してきた。

 ところが水上氏によれば、「せっかく便利なツールを入れたはずなのに、例えば移動時間は減っていない。かえって不必要な会議が増えた。ムダな通知メールが増えた…などといった例は非常に多い」のだという。

 利便性の高い技術があっても、十分に使いこなせなければ、逆に混乱にもつながる。こうした状況を水上氏は「テーブルの上に、有り余る量のお菓子が並んでいて、食べ過ぎになっているようなもの」と例える。

 そうならないために水上氏は、「ワークスタイル変革の出発点は、変革ビジョンを決めること。自社にとって本当に必要なものは何なのか冷静な目で見極めなくてはならない。そして目的に応じた最適なコミュニケーションを実施させ、包括的な視点で取り組むべきである」と訴え、講演を終えた。

狙いが曖昧、トップが掛け声だけ--取り組みは続かない


インテリジェンスビジネスソリューションズ
執行役員 坪井眞剛氏

 特別講演では、インテリジェンスビジネスソリューションズ 執行役員の坪井眞剛氏が登壇。同社はインテリジェンスグループのシステムインテグレーション事業会社だ。坪井氏は「『シェア』から始まる、『はたらくを楽しむ』会社の創りかた」と題し講演をおこなった。

 同社は「科学的・論理的アプローチと、人間的で情緒的なアプローチの両立による相乗効果が事業の成否を分ける」と考え、経営方針にも反映させている。そのために同社が掲げるのが、「88経営」というキーワードだ。「社員の88%がはたらくを楽しむ」ことを目標に、組織の活性度や生産性の向上を狙うものだ。

 「働くというのは、成果を出して対価を得ること。そこにはスキルと努力が求められ、本来的にはつらいことだ。しかし得られるのは対価だけではない。成果を出す中で、達成感や仲間たちとの一体感を感じたり、認められたりする。これは“働くを楽しむ”大きな要素となる。仕事の成果、スキル、楽しむことの3要素をつなげていくのが88経営への道筋」と坪井氏はいう。

 そのために同社は、経営層は環境や仕組みを整え、中間層は、仕事と社員、仕事と目的を結びつけ、そして社員は自ら働くを楽しむ、というように役割を定めている。そこで、環境全体の風通しを良くするため、情報共有が重要になってくる。

 ここで坪井氏が指摘するのは、「情報共有して何を狙うか」が不明確なままでは、うまくいかない可能性が高いということだ。この「狙いがあいまい」を(1)として、(2)「トップが掛け声だけ」(3)「情報というものを理解してない」が、「情報共有が続かない三大悪」になるという。裏返せばにここが、成功のポイントでもあるわけだ。

 坪井氏は特に、「情報というものを理解してない」ことの危うさを強調する。

 「データは、情報として活用するため、解釈が求められる。さらに、それを知識としていくことが重要になる。このようなデータ、情報、知識へとの流れは、優秀な人々であれば、意識しなくても、こなしてしまうが、彼らはごく少数の人々であり、多くの要員が、この工程をたどれるようにすること」が要点であるとする。

 同社では、トップ自らが「88経営の実現」の意義を社員に直接語って回ったという。

 社内のコラボレーション活性化を図るために導入した社内SNSを積極活用しており、活発な意見交換ができている。会社に対する意見に対しては、役員が直接回答しているのだという。また、外部のリーダーを招いた講演会などを開催している。

 坪井氏は「さまざまな活動のさらに先には何があるか明確な答えはまだないものの、情報共有が単なる効率向上に留まらず、組織の活性化に繋がり、組織の活性化が大きな成果の源泉となるものと信じている」と述べ、働く環境の変革がもたらす有効性を訴えた。

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