Platform as a Service(PaaS)は、本質的には開発者向けのクラウドであり、短期間でのアプリケーション開発が求められる時代において、ますますその評価を高めてきている。PaaSは特にここ1年での利用が野火のように広がってきた。
Progressがスポンサーとなって実施した、700人のITリーダーを対象とする新たな調査の結果が同社から発表された。それによると回答者の70%が既にアプリケーション開発にPaaSソリューションを採用しているか、今後採用する計画だという。ただし、1年以上にわたってPaaSを利用していると述べた回答者は18%にすぎないため、その普及が進んだのは比較的最近になってからのことだと推測できる。
PaaSは、(AmazonやMicrosoft、Rackspaceが提供する)パブリックサービスを使用することで、あるいは(「OpenStack」や「Eucalyptus」を用いて構築された)社内のプライベートクラウドを使用することで、クラウド上に配置された開発ツールやプラットフォーム、データベース、ミドルウェアへのアクセスを提供するものだ。
同調査によると、PaaSによって提供される長所、あるいは利点としては、タイムスケールの縮小(54%)や、開発コストの削減(51%)、さらにはイノベーションに向けた潜在能力の強化(47%)などが挙げられている。また、企業は2014年、PaaSに対して平均でおよそ26万653ドルを投資する計画だという。
PaaSというソリューションの登場は、まさに時代の要請だと言えるだろう。調査回答を平均すると、回答者らは組織が年間で最大3つの新規アプリケーションを期待しており、それぞれの新規アプリケーションの開発および配備には平均で6カ月かかると述べている。
ほとんどの回答者(85%)は、組織内において新規アプリケーションの開発や配備をより迅速に行うよう要求されていると述べている。また、そのうちの多く(43%)はトップ層や取締役会という上からのプレッシャーがあると述べており、その次に営業部門やマーケティング部門からのプレッシャーが続いているという。
PaaSはまた、APIによる開発支援や管理支援という役割も演じる。PaaSを現在利用しているとした回答者の半数以上が既にAPIによる管理プラットフォームを配備していると述べている一方、そういったものを配備していないと回答したのは16%のみだった。
さらに、PaaSユーザーは新たな開発言語の利用に対して積極的な傾向が強いということも示されている。回答者のおよそ半数(52%)は自らの組織が今後3年のうちに新たな言語の採用に踏み切るだろうと述べている。PaaSユーザーに限って言えば、同様の回答は4分の3にものぼっている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。