ブイキューブは、ウェブ会議やウェブセミナー、オンラインサポートなどのサービスを統合して1契約で使えるようにした新サービス「V-CUBE One」を9月1日から提供する。
V-CUBE Oneに統合されたサービスは、ウェブ会議の「V-CUBE ミーティング」、ウェブセミナーの「V-CUBE セミナー」、オンラインサポートの「V-CUBE セールス&サポート」、ペーパーレス会議の「V-CUBE ドキュメント」、コンテンツ管理の「V-CUBE ポータル」。従来、これらサービスは、サービスごとに契約する必要があったが、V-CUBE Oneでは新しい料金体系を採用し、1つの契約ですべてのサービスを利用できるようにする。
ブイキューブ 代表取締役社長 間下直晃氏
8月5日に開いた会見で代表取締役社長の間下直晃氏は、新製品の意図について「ウェブ会議は社内会議向けという認知が一般的だが、実際にはクラウドやモバイルが普及したことであらゆるシーンでビジュアルコミュニケーションが活用できるようになった。V-CUBE oneはビジネスのあらゆるシーンで利用できるビジュアルコミュニケーションのプラットフォームだ」と説明した。
特徴としては、すべてのビジュアルコミュニケーションサービスを利用できることを挙げた。既存サービスを統合し、1つの契約で利用できるようにするだけでなく、各サービスをシームレスに連携するための新サービスとして「V-CUBE Gate」も発表した。
V-CUBE Gateは、LINEのようなインターフェースを備えた法人向けの無料テキストチャットサービスだ。テキストチャット上から、ウェブ会議に直接移行できたり、研修のお知らせなどからそのまま研修に参加したりできる。企業のセキュリティポリシーにあわせて「誰が使えるか」「誰とつながるか」の制限、チャットのログ管理、IPによるアクセス制限などの機能も備える。
2つめの特徴は、さまざま環境から利用できることだ。PCやスマホ、タブレットから接続できるほか、デスクトップ共有サービスや電話会議システムなどとの接続、ブイキューブが提供する国際間の専用ネットワーク「Global Link」の利用も可能にした。
Global Linkは、海外各地に設置しているデータセンターを相互接続し、安定したネットワーク環境を提供するオプションサービス。これまでに日本、中国、シンガポール、マレーシア、インドネシア、タイ、ベトナム、アメリカを接続していたが、新たにインドとイギリスが加わったことで全世界がつながったという。
3つめの特徴は、新しい料金体系だ。ポート制を採用し、1ポートあたり月額料金で利用する。たとえば10ポート契約した場合、3拠点との会議を2部屋、4拠点との会議を1部屋といった利用ができる。同じ契約で会議だけでなく、全国10拠点に向けてセミナーや教育を展開できる。
「月額料金は契約によって異なるが、目安としては、1ポートあたりおよそ100ドル程度だ。ウェブ会議のグローバルサービスの相場が150ドルであり、それよりも利用しやすくした」(間下氏)
間下氏によると、2013年末にマザーズに上場したことや、パイオニアソリューションズの買収などでブイキューブの認知度が向上し、売上高は拡大しているという。各種調査によると、ビジュアルコミュニケーションの普及率は2%に過ぎない。「2020年までに市場が5~10倍に成長すると見込んでおり、ビジュアルコミュニケーションサービスプロバイダーとして企業の新しい働き方の実現を支援していく」とした。