IDC Japanは9月10日、国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場を調査し、2013年の同市場の推定と2014年~2018年の市場予測を発表した。
今回の発表は同社が発行したレポート「2014年 国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場展望:第3のプラットフォームが革新するマーケティング/アナリティクス」のダイジェスト。発表によると、国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場規模は、320億7800万円であったと推定、2018年には588億4500万円になると予測している。
国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場 セグメント別 売上額予測: 2013年~2018年(IDC提供)
IDCでは、グローバルな視点で「データ活用型マーケティング(Data Driven Marketing)」に必要なテクノロジを定義している。今回、この中からソーシャルマーケティングに関連したテクノロジを抽出し、「ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場」として定義した。
また、同市場を「フロントエンドアプリケーションソフトウェア」「バックエンドアプリケーションソフトウェア」「バックエンドミドルウェア」「インフラストラクチャソフトウェア」「分析ソフトウェア」の5市場に再分類して分析を行った。
また、IDCでは6月に、企業のマーケティング関連業務従事者を対象とした「マーケティングITに関する企業ユーザー調査」を実施。企業のマーケティングIT予算額や予算支出元、要求機能などの主要なマーケティングIT市場要素は、ユーザー企業の従業員規模と強く相関していること、マーケティングITとERM(Enterprise Relationship Management)、SCM(Supply Chain Management)、コンテンツアプリケーションなどの企業バックエンドシステムとの連携が取られている企業は少数であることが判明した。
上記の企業ユーザー調査結果、IDCの保有する国内ソフトウェア市場に関するリソースを基に、IDCでは2013年の国内ソーシャルマーケティング関連ソフトウェア市場規模は320億7800万円であったと推定した。
2014年以降の同市場は、EC(Electronic Commerce)の刷新、デジタルマーケティング需要の増加、企業バックエンドシステム連携の増加などが見込まれることによって、2013年~2018年の年間平均成長率(CAGR:Compound Annual Growth Rate)は12.9%で成長し、2018年には588億4500万円になると予測している。
IDC Japan ソフトウェア&セキュリティ グループマネージャーの眞鍋敬氏は、同市場に対し以下のように指摘している。
「ベンダーやシステムインテグレーターは、企業規模、必要なテクノロジを見極めた製品やサービスの整備、アプローチ先や訴求ポイントの正確な見極め、顧客バリューチェーン強化策としてのソーシャルマーケティング訴求を行うべきである」