サンフランシスコ発--増える一方のコネクテッドデバイスやワークロードの需要に今日のデータセンターは応じきれていない。今週開催されたIntel Developer Forumにおける、エンタープライズ分野のメインテーマはまさしくこれだった。
VMwareなどのほかの大手企業と同様に、IntelはSoftware-Defined Networking(SDN)こそがその答えだとしている。
Intelのデータセンターグループ担当ゼネラルマネージャーのDiane Bryant氏は米国時間9月11日の基調講演で、「業界で起きている激しい変化と、われわれ全てが得る大きなチャンス」について語った。
「成長をけん引しているのは、端末で実現できること(の多さ)だ」と同氏は言い、同社が今週何度も言及しているデジタルサービスエコノミーがこの傾向をあおっていると説明した。
「今日のインフラは、機会の爆発的成長に対応できていない」(Bryant氏)
Bryants氏は、データセンターはアプリケーションを静的から動的へ、手作業から自動化へ、サイロ型からオープンな共通アーキテクチャへ移行しなければならないと主張した。
つまり、データセンターはワークロードに合わせてチューニングされなければならないとBryant氏はまとめる。
同社は今週、Intel Xeonファミリの新製品を発表したが、Bryant氏によると、Intelは現在、エコシステムパートナーやエンドユーザー向けの新しいカスタマイズアーキテクチャを通し、100のデータセンター用プロセッサを提供しているという。
14nm技術を採用した省電力のSoCである「Xeon D」のデビューに際し、Intelは2011年のロードマップにも記していた、データセンタープラットフォームの次のステップを担う技術の種をまいている。
そのキーワードは「カスタマイズ」。同社の幹部はワークロードアクセラレーションを改善するために顧客に与えられる、ソフトウェア、アクセラレータ、SoC、命令セットアークテクチャなどのオプションを紹介した。
また同社はOpenStackや無料のストレージプラットフォームCEPHなど、Software Defined Storage分野への投資にも言及した。
Intelはすでに、OracleやHewlett-Packard(HP)、Citrix、Dellなどの85のパートナーがNetwork Builders Programに参加していることを明かしている。
コスト抑制を目的にこうした取り組みを連携させる例として、同社のプリンシパルエンジニアDas Kahmhout氏は、さまざまなもので構成されるオーケストレーション層が開発者に公開されている様子を説明した。
Bryants氏は、ビッグデータは業界のバズワードだと認めつつも、意味のある言葉だと述べている。近い将来には、データ分析が明示的にしろ、暗黙的にしろ、すべてのサービスの重要な要素になるというのがIntelの考えだ。
ビッグデータ分析の需要に応じようと、Intelはソフトウェアプラットフォームをハードウェアと密に連携させるアプローチをとっている。その証拠としてBryant氏はApache HadoopプロジェクトへのコミットメントやClouderaとの協業を喧伝した。
Clouderaの共同創業者で最高戦略責任者のMike Olson氏も登壇し、「わたしたちがオープンソースプロジェクトでなければ、こうしたエコシステムは誕生できなかった」と述べる。
同氏はプログラミング可能な環境がどんどん増えている様子について、モノのインターネット(IoT)は「APIのインターネット」とも捉えられると述べている。
Olson氏はこうした方法で新しいソフトウェアを設計するチャンスは「巨大で、ますます大きくなる」と予言した。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。