IT環境の変化はモバイルとIoT
IT環境の変化では、James氏と同様にモバイルの急速な普及とIoTの台頭を挙げる。「情報をクラウド上に保管し、いつでもどこからでも簡単に欲しい情報にアクセスできる環境が当たり前になっている。今後は、センサベースのデバイス(IoT)が主流になることで、ユーザーは意識することなくデータにアクセスする。しかし、この分野においてはセキュリティの課題があると言わざるをえない」(Young氏)
攻撃対象の拡大については「データセンターの仮想化/クラウド化が進む中で、攻撃者はデータセンターを標的にしている。攻撃者は防御する側よりも早いスピードで(攻撃)技術を向上させている。場合によっては、われわれと同じ技術を駆使してセキュリティ網をかいくぐり攻撃を仕掛けてくる。例えば、POSシステムを標的にした攻撃は、その最たるものだ。ハッキング行為は、もはや1つの産業となっている」と指摘した。
さらに同氏は、SSLなどデジタル証明書自体が攻撃されている事実にも触れ、「サイバー攻撃は、国家の政策レベルで関与し、官民が一体となって対処していく必要がある」と語った。
セキュリティ製品(機能)の複雑性と細分化では、顧客が複数ベンダーから製品を導入していることに触れ「“多層防御”と言えば聞こえはいいが、部分的/段階的に製品を導入することで、複雑性が増し、製品が連携できなくなっている。攻撃が高度化する現状においては、各ポイントを防御する製品(機能)の連携は不可欠だ。そのためには、セキュリティ・プラットフォームのシンプル化が必要不可欠である」と、統合化されたセキュリティの必要性を語った。
Young氏はIntel Securityのゴールとして「モバイルからクラウドまでを網羅したITインフラのソリューションを提供すること」だと説いた