MS、12月の月例パッチを公開--Windows、IE、Office、Exchangeを修正

Larry Seltzer (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2014-12-10 10:18

 Microsoftは、「Windows」「Internet Explorer(IE)」「Exchange」「Office」に存在する24件の脆弱性を修正する、12月のセキュリティ情報を公開した。公開されたセキュリティ情報は次の通り。

  • MS14-075:Microsoft Exchange Serverの脆弱性により、特権が昇格される(3009712)―このアップデートは、本来11月に公開されるはずだったが、保留されていたものだ。サポート対象のすべてのバージョンのMicrosoft Exchange Serverに影響がある、4件の脆弱性を修正している。それらの脆弱性の中に、深刻度が「緊急」にレーティングされているものはない。
  • MS14-080:Internet Explorer用の累積的なセキュリティ更新プログラム(3008923)―このアップデートは、サポート対象のすべてのバージョンのIEに影響がある、14件の脆弱性を修正している。それらの脆弱性の中に、既知の攻撃方法が出回っているものはない。脆弱性のうち10件は、メモリ破損の問題だ。2件はXSSフィルタをバイパスされる脆弱性であり、1件はASLRのバイパスの脆弱性、最後の1件はVBScriptのメモリ破損の脆弱性となっている。
  • MS14-081:Microsoft WordおよびMicrosoft Office Web Appsの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3017301)―2件のリモートでコードが実行されるバグを修正している。そのうち1件、または両方は、サポート対象のすべてのバージョンの「Microsoft Word」「Word Web Apps」および「Microsoft Sharepoint」の2010または2013の「Word Automation Services」に影響がある。
  • MS14-082:Microsoft Officeの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3017349)―サポート対象のすべてのバージョンのMicrosoft Office内のOffice文書解析コードに、「解放後使用」の脆弱性が存在する。
  • MS14-083:Microsoft Excelの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3017347)―サポート対象のすべてのバージョンの「Microsoft Excel」に影響がある、2件のリモートでコードが実行される脆弱性を修正している。
  • MS14-084:VBScriptスクリプトエンジンの脆弱性により、リモートでコードが実行される(3016711)―WindowsのVBScriptエンジンに、リモートでコードが実行される脆弱性が存在する。この脆弱性はデスクトップ版のWindowsでは「緊急」にレーティングされており、サーバ版では「警告」となっている。Server Coreにもこの脆弱性があるが、既知の攻撃方法は存在しない。
  • MS14-085:Microsoft Graphicsコンポーネントの脆弱性により、情報の漏えいが起こる(3013126)―このアップデートは、今回修正された中で、唯一すでに一般に公開されている脆弱性を修正するものだ。この脆弱性は、サポート対象のすべてのバージョンのWindowsに影響があり、「重要」にレーティングされている。

 Microsoft Malware Protection Centerによれば、12月版の「悪意のあるソフトウェアの削除ツール 」(Malicious Software Removal Tool:MSRT)では、新たなマルウェアファミリは追加されていないが、検知機能と修正機能がアップデートされている。2014年の現時点までで、MSRTは560万台のコンピュータからマルウェアを削除したという。

 さらにMicrosoftは、新たな言語パックのセットを含む、さまざまなバージョンのWindowsを対象とした、セキュリティに関係のない16件のアップデートも公開している。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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