個人情報流出心配する日本のスマホユーザー--何の情報を提供するかには無頓着

三浦優子 2015年01月19日 15時13分

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 日本人は個人情報、連絡先が漏れることを心配しているものの、アプリの利用では情報提供に無頓着になっているユーザーが多い――。1月14日にシマンテックが発表した、スマートフォンアプリに対する意識調査の結果で明らかになっている。

 調査は日本を含めた9カ国が対象。9カ国の平均では「最も漏洩を懸念する情報」が銀行口座情報となっているのに対し、日本は銀行口座情報よりもユーザー名/パスワードがトップで、2位が連絡先情報、3位が銀行口座情報となった。その一方で、「無料アプリを使用する際に提供してもよいと思う項目」では、日本は「連絡先情報へのアクセスを許可」がトップで、同項目は9カ国平均で4位となっている。

植山周志氏
シマンテック ノートン事業統括本部 マーケティングマネージャ 植山周志氏

 調査結果についてシマンテックのノートン事業統括本部 マーケティングマネージャ 植山周志氏は「日本人は個人情報、連絡先が漏れることを心配しているものの、知らないうちにアプリに連絡先を渡しているケースが多いようだ」と総括している。

何の情報提供に同意したのか認識が不十分

 シマンテックは日本をはじめ米国、豪州、英国、ドイツ、ブラジル、スペイン、イタリア、カナダの9カ国で2014年10月に調査。過去3カ月以内にアプリをダウンロードしたことがあるスマートフォン所有者を対象に1カ国1000人を調査した。

 その結果、「最も楽しんでいるモバイル活動」という質問では、9カ国で最も多いのが「家族や友人とのやり取り」であるのに対し、日本人のトップは「ニュースチェック」、次に「ゲーム」「動画再生」で、家族や友人とのやり取りは5番目となっている。

 スマートフォンのウイルス感染への懸念は、9カ国平均が63%であるのに対し日本人は69%で、日本人の方がスマートフォン向けウイルスを懸念している。

 これだけ懸念は大きいものの、無料アプリ利用の際の情報提供については位置情報、バッテリの消費、連絡先へのアクセス、写真へのアクセス、アプリが利用するデータ量をコントロールすることなどを行ってもいいと考えるのは、9カ国平均よりも日本人が高い。

 アプリのダウンロード規約への同意についても、位置情報の提供、個人情報の提供、携帯のカメラ・マイクへのアクセス許可は認めているものの、「情報提供に同意した認識が不十分な人が多いようだ」(植山氏)と分析している。

 こうした結果から「個人情報、連絡先など情報漏洩を心配している人が多いものの、アプリの利用では情報提供に無頓着になっている人が多いようだ」と分析している。

 東南アジアでは、不正アプリによって連絡先や写真、パスワード、銀行情報、位置情報などを外部に不正送信する実例も出ている。「世界には300万の不正アプリがあり、不正と断定することはできないがプライバシーを侵害するアプリが800万、むやみに高い消費電力を消費させるアプリも70万存在する」(植山氏)

 不正アプリをインストールする経路としては、迷惑メール(スパム)、SNSのリンク、検索エンジンやオンライン広告、自動的にダウンロードされるアプリなどサイトからの感染、さらにアプリストアからダウンロードしたものが不正である場合や目を離したすきに第三者が不正アプリをインストールするケースなどがあるとされている。

 不正アプリを避けるために(1)不用意にスパム、SNSでのメッセージ内のリンクをクリックしない、ダウンロード前にアプリの評判を確認するなど感染ルートからの回避、(2)アプリインストール時の権限要求に注意を払う、(3)スクリーンロックを設定する――という3つの対策が有効であるとシマンテックでは説明する。

 「常に気を付けることは容易ではないことから、セキュリティソフトを使ってスマートフォンを守ってもらいましょうというのがシマンテックからのメッセージ」(植山氏)

 シマンテックが提供する「ノートン モバイルセキュリティ」(推定実売税別価格は1年版で2800円、2年版で5210円)はマルウェア対策、通信遮断、盗難対策、バックアップ、ウェブプロテクションに加え、ダウンロード前にセキュリティやプライバシー、パフォーマンスリスクをチェックした診断結果を表示する「アプリアドバイザー」を搭載している。アプリアドバイザーでは、Google Play上でのアプリ診断結果を知らせる。

 こうした診断の前提として、シマンテック側では毎日3万以上のアプリを検証し、継続的に200のアプリストアを調査、独自のリスク解析結果を活用している。

 「モバイル向けセキュリティ対策ソフトの導入率はまだ低いが、人間の手で注意することが難しい状況をソフト導入で回避することを考えてほしい」(植山氏)

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