2007年、Dellは大手のOEMメーカーとして初めて、Linuxをプリインストールしたコンピュータを発売した。そして同社は今日に至るまで、デスクトップLinuxのサポートを続けている。そのDellが今回、同社製品の最高峰に位置付けられるモバイルワークステーション「Precision M3800」と、「Dell XPS 13」の最新モデルに「Ubuntu 14.04」を搭載すると発表した。
いずれのシステムもUbuntuの長期サポート(LTS)版であるUbuntu 14.04 SP1を搭載する。同OSは、そのリリースから5年後の2019年4月まで、Ubuntuの開発元であるCanonicalによってサポートされる。
Precision M3800
Dellのデベロッパープログラムの責任者であるBarton George氏のブログ投稿によると、プログラマーらはUbuntu Linux開発者向けノートPCとして、より大画面で、公式サポートの充実した製品を求めてきており、その答えとなるのがPrecision M3800だという。この製品は、DellのソフトウェアエンジニアJared Dominguez氏の取り組みとユーザーの熱烈なサポートの相乗効果によって実現した。
George氏によるとUbuntuを搭載した開発者向けPrecision M3800の特長は以下の通りだ。
- Ubuntu 14.04 LTSをプリインストール
- 世界最薄、最軽量となる真の15インチモバイルワークステーションの次世代モデル
- 重量は4.15ポンド(1.88kg)から。厚さ0.71インチ(18mm)以下のフォームファクタ。
- 第4世代「Intel Core i7」のクアッドコアプロセッサ、プロフェッショナル向けの「NVIDIA Quadro K1100M」グラフィックスカード、最大16Gバイトのメモリを搭載。
- 4K Ultra HD(3840x2160)解像度の画面オプション。
- 提供地域は全世界。
ここまでが良いニュース。悪いニュースは、Dominguez氏がブログで説明しているように、M3800の方では、ビルトインのThunderbolt 2ポートがそのまま使えるようにはサポートされないところだ。
Dominguez氏は以下のように記している。
工場出荷用のUbuntuとしては「Ubuntu LTS」しか扱いがないため、公式のThunderboltサポートがある状態で出荷できない。しかし、UbuntuのHardware Enablement Stackのおかげで、来る「Ubuntu 14.04.2」以降はカーネルをアップグレードし、Thunderboltサポートを追加できるようになる。Canonicalとの作業を通し、Precision M3800が正式にThunderboltをサポートするようにする計画だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。