在宅勤務者が陥りやすい10の落とし穴

Jack Wallen (Special to TechRepublic) 翻訳校正: 川村インターナショナル

2015-02-26 06:00

 在宅勤務には多くの落とし穴がある。これらの落とし穴は、普通のオフィス環境で働いているときには、めったに遭遇しないものだ。長年在宅勤務をしている筆者は、そうした落とし穴の多くを回避する方法を身につけてきた。本記事では、在宅で仕事を順調に進めるために役立ついくつかの提案事項を紹介する。

1. 気が散るものに近寄らない

 家で仕事をしていると、気を散らすものが雪崩のように襲いかかってくる。オフィスで仕事をしているときと違って、これらは、テレビやベッド、愛する人々、運動、買い物など、心引かれるものであることが多い。気が散るものの形態はさまざまだ。在宅勤務者は、少なくともある程度これに抵抗できるように自分を訓練する必要がある。ノートPCを寝室に持ち込んでベッドで仕事をすることは魅力的かもしれないが、論理的に考えれば、その次には昼寝をしたくなる。そして、全く仕事が進まず、最終的には締め切りに間に合わせるために、慌てて働く羽目になるだろう。

2. やめどきを知る

 おそらくこれは在宅勤務者が直面する最も困難な落とし穴だろう。在宅勤務をしていると、いつまでも仕事を続けることができてしまう。自分自身や他者に注意を向けるべき夜間までも、である。重要なのは、厳密に作業終了時刻を設けるということよりも、むしろその日のうちに完了すべき作業をすべて完了したタイミングを把握できるようにすることだ。これらのタスクを完了したら、その日の仕事はおしまいだ。仕事部屋から離れて、仕事から頭を切り離そう。その日にやるべきタスクを完了した後も働き続けていたら、やがて仕事の時間とプライベートな時間の境目が曖昧になってしまうだろう。

3. 仕事部屋と居住空間を分離する

 これは、本来は心理的なトリックだが、極めて重要なことである。仕事部屋と居住空間を分離しなければ、いつも職場にいるような感覚に陥るだろう。その感覚は精神に深刻な影響を及ぼす。そのような事態は避けるべきだ。残念なことに、仕事部屋を確保する余裕のない人もいる。その場合は、仕事用のスペースを家のほかの部分から切り離すために、できることをやろう。カーテンやついたてを使って、仕事用スペースを家の他の部分と区切ってもいいかもしれない。あるいは地下室がある人は、そこで仕事をしてもいいかもしれない。それが不可能なら、少なくとも仕事が終わったら仕事用デスクから離れて、振り返らないようにしよう。

4. 人付き合いを忘れずに

 これは一部の人にとっては難しいことだ。1人で働くという概念は、多くの人にとって魅力的なものである。問題は、実際に(来る日も来る日も)1人で働くようになると、容易に自分の殻に閉じこもって、外の世界やほかの人々と関わらなくなってしまうことだ。しばらくすると、これが当たり前のことになり、社交能力が低下し始める。日常的に(Facebook上ではなく)実際に社会と交わる努力をしよう。こうした社交能力を維持するには、面と向かって口と耳でコミュニケーションを取ることが必要だ。在宅勤務のせいで、精神的、感情的に世捨て人のような性格になってしまわないようにしよう。

5. 柔軟なスケジュールを組む

 在宅勤務をするときは一定のスケジュールで働こう、というアドバイスを聞いたことのある人もいるかもしれない。しかし、それを実践したら、気が狂いそうになるはずだ。なぜなら、在宅勤務の利点の1つは柔軟性だからだ。在宅で仕事をしていると、突然、配偶者から用事を頼まれることもあるかもしれない。そのとき、「申し訳ないが、今仕事中だ」と答えれば、一日中、配偶者の機嫌が悪くなるだろう。あるいは、外を見たら雲の隙間からようやく太陽の光が差し込んできたので、散歩に出ようと思っても、お偉い方からスケジュールを厳格に決められているので行くことができない。いや、実際には、そんなふうに決められてはいない。日々の目標を達成できているのなら、厳格にスケジュールを守らなければ、などと悩む必要はないのである。さもなければ、在宅勤務の最大の特権の1つを失ってしまう。

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提供:iStockphoto.com/PeopleImages

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