MS、富士ゼロックスやメルコとの特許契約を更改

Mary Jo Foley (Special to ZDNET.com) 翻訳校正: 編集部

2015-03-23 12:29

 Microsoftが、富士ゼロックスおよびメルコホールディングスとの間で締結していた特許契約それぞれの更改を発表した。

 今回の契約は、Microsoftがこれら2社との間に既に締結していた特許関連の「契約の継続と範囲の拡大」に関するもの。Microsoftの広報担当者によると、同社はこれら新契約のいずれについても金銭的条件を明らかにする予定はないという。

 Microsoftは当初、2007年に富士ゼロックスとの間でクロスライセンス契約を締結した。この契約では、プロプライエタリなソースコードと、「Linuxをはじめとするオープンソースソフトウェア」の双方を組み込んだ富士ゼロックス製品がその対象となっていた。

 Microsoftはこれにより、同社の「『Microsoft Office』を含む既存および新規のプロプライエタリな製品」で富士ゼロックスの特許を使用できるようになった。この契約に関する2007年のプレスリリースによると、両社に対する金銭的および非金銭的な条項により、両社は自らの特許ポートフォリオの利用に対して補償を受けるという。

 Microsoftによると、米国時間3月19日に発表された、両社の間で更改されたクロスライセンス契約は、デジタル画像処理やドキュメント管理、コンシューマー向けモバイル製品を対象としている。富士ゼロックスは、富士フイルムホールディングスとXerox Limitedが75対25の比率で出資する合弁会社であり、ドキュメント管理システムを提供している。

 筆者はMicrosoftに対して、更改された特許契約が富士ゼロックスのLinux製品や「Android」製品にも適用されるのかと尋ねたものの、広報担当者からコメントは控えるとの回答を受け取った。また、更改された特許契約では富士ゼロックスがMicrosoftに金銭を支払うことになるのかという質問についても、Microsoftはコメントを控えた。

 Microsoftは2009年に、バッファローとバッファローグループの親会社で日本に拠点を置くメルコホールディングスとの間で特許に関する契約を締結していた。バッファローは、「LinkStation」や「AirStation」を含む、NAS製品やルータ製品を製造している。

 Microsoftは当時、メルコ/バッファローとの契約の対象が、Linuxやその他の関連オープンソースソフトウェアが稼働するメルコ製品であるとしていた。Microsoftの2009年のプレスリリースによると、メルコグループはこの契約の一環としてMicrosoftに対して金額非公開ながらも特許使用料を支払うことになったという。

 Microsoftの関係者は、同社が16日に発表したメルコとの新たな契約の一環として、メルコから特許使用料の支払いを受け続けることになるかどうかについてコメントを控えた。

この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. ビジネスアプリケーション

    生成 AI 「Gemini」活用メリット、職種別・役職別のプロンプトも一挙に紹介

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    迫るISMS新規格への移行期限--ISO/IEC27001改訂の意味と求められる対応策とは

  4. セキュリティ

    マンガで分かる「クラウド型WAF」の特徴と仕組み、有効活用するポイントも解説

  5. ビジネスアプリケーション

    急速に進むIT運用におけるAI・生成AIの活用--実態調査から見るユーザー企業の課題と将来展望

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]