クラウド技術とそれがもたらすもの。これがサンフランシスコで開催された「2015 Cleantech Forum」のテーマだ。同カンファレンスでは、農業から水資源、そして食料供給、エネルギーへのアクセスに至るまで、クリーンテクノロジに関するソリューションやサービスを提供する新興企業が一堂に会し、コンペティションを繰り広げるとともに、議論し、討論しあった。クリーンテクノロジという市場は急成長しており、投資家やその背後にいるファンドからの注目を集めるようになってきている。
Powerhiveは発展途上国でマイクログリッドによるソリューションを展開している。
提供:Powerhive
以下は2015 Cleantech Forumで注目されていた新興企業10社だ。
#1:Puralytics
Puralyticsは水質浄化技術で有名な企業だ。同社が提供する主要製品は3つある。太陽光を利用して水を浄化する個人向けの「SolarBag」と、LEDを利用し、エネルギー使用を最小限に抑え、汚染物質を発生させない浄水システム「Shield 1000」、池に浮かべておくと太陽光を利用して水質を浄化する「LilyPad」だ。
#2:Persistent Efficiency
Persistent Efficiencyは、貼り付け型のセンサ「Power Patch」を発案した新興企業だ。このセンサを使用すれば、家庭や会社のブレーカからのデータを監視、分析することで、電力の使用量や使用効率を把握できるようになる。なお、この製品はブレーカの上に貼り付けるだけでよく、電気工事士を呼ぶ必要もない。同社は現在、ベータテスターを募集している段階だ。
#3:Leeo
Leeoは、煙や一酸化炭素を検出する既存の家庭用感知器に機能を追加する製品を製造している。同社の「Smart Alert Nightlight」は既存のアラームと連携するプラグイン型のシステムであり、追加料金や契約なしで利用できる。煙や一酸化炭素が検出された場合、この製品はスマートフォンに通知を送信してくれる。
#4:Powerhive
Powerhiveはマイクログリッドによって、手頃でアクセスしやすいエネルギーソリューションを提供するテクノロジ企業だ。カリフォルニア州バークレーに拠点を置く同社は、分散型のマイクログリッドソリューションにまつわる資金面や収益面から管理面に至るまでのプロセス全体を通じてコミュニティーと連携している。同社は2012年にケニアで同ソリューションの実証配備を行い、300戸を結ぶ出力80kWのマイクログリッドを構築した。
#5:Off Grid Electric
Off Grid Electricは発展途上国市場に対して「Solar energy as a Service」(サービスとしての太陽光エネルギー)を提供し、灯油に依存するのではなく、ソーラーパネルの普及によって電気を作り出すコミュニティーを育んでいこうという企業だ。同社はこのようなコミュニティーから情報を収集し、分析するソフトウェアも用意している。新興市場の動向に関するこの種のデータは、今まで収集されたことがなかったため、同業界では重要なものとなる。