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「電子母子手帳」で市民サービス強化--少子化対策としての側面も

怒賀新也 (編集部)

2015-04-14 07:00

 eコマースを手掛けるアマゾンや楽天だけにとどまらず、インターネット企業がさまざまな分野でじわりと日常生活に入り込もうとしている。音楽や電子書籍、ヘルスケアサービスを手掛けるエムティーアイ(MTI)もその1つ。エンタメや占いなどの分野でもサービスを展開する同社だが、ここ最近は自治体と組んだ動きを加速化させている。

柏市ママパパ学級
柏市ママパパ学級

 総務省の「ICT街づくり推進事業」に参加した千葉県柏市は、MTIと協力して2013年から市民向け健康支援サービスの実証実験を実施してきた。そして、この4月1日から本格的に開始したのは「電子母子手帳サービス」だ。

 専用のアプリをスマートフォンにダウンロードし、妊娠週数や育児中の健康状態や、予防接種の予定や実績の管理、摂取忘れ防止のアラート、食事やミルク、風呂、就寝時間、おしっこといった日々の出来事を記録する。

 柏市から保育園や遊び場などの情報を受け取る機能や、保健師や栄養士とオンラインで相談することも可能という。こうした活動を通じて、妊産婦の精神面と肉体面の健康への有効性を検証するとのこと。

 また、実証実験では、MTIが提供する活動量計「カラダフィット」と電子母子手帳サービスを連携させ、活動量も併せて管理できるようにしていた。4月開始の本サービスではまだ実装していない。

 プライバシーにかかわる情報を扱う上で、データの漏えいを防止するためにセキュリティにも気を配る必要がある。今回の取り組みでは、ログインにFacebookやGmailなどのアカウントを用いている。これにより、柏市やMTI自身は個人情報を保持しない仕組みを実現した。

柏市で始まったサービスの概要
柏市で始まったサービスの概要

 全体の取り組みについて、柏市企画部の奥山勤也氏は「少子化対策の1つでもある」と話す。妊娠中や子育て1~3年ほどの夫婦が必要とする情報を共有しやすくすることで、出産と育児のハードルを下げ、1人目はもちろん、「2人目、3人目を考えられるようにしていきたい」とのことだ。

 自治体がMTIというネット企業と組むことについて「あくまでも母子手帳を補完するサービスであることもあり、反対などはなかった」という。むしろ、民間企業ならではの施策を公共サービスに取り入れることに前向きの反応だったと振り返る。

 母子手帳を電子化する動きも出てきており、日本マイクロソフトやインテルが2014年1月24日に、電子母子健康手帳標準化委員会を発足させた。少子化対策だけでなく国の重要な取り組みに、インターネットが絡むことも増えているため、今後もMTIのようなネット企業と自治体が連携するといった例が増えていく可能性もある。

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