「DivaSystem 10」のトップ画面
ディーバは、連結会計システムの新版「DivaSystem 10」を6月22日にリリースする。従来、DivaSystemシリーズは連結会計に熟知した会計のプロを想定ユーザーとしていたが、8年ぶりにメジャーバージョンアップした新版では、誰でも使えることをコンセプトに、ユーザーインターフェース(UI)の刷新、機能拡張を行った。また、新版から月額モデルのSaaSでの提供も開始する。
新版のUIでは、Windows 8/8.1風のタイルデザインを採用。初心者でも業務の流れが分かりやすいように、業務内容ごとに機能をまとめてトップ画面に一覧表示したり、作業プロセスを常に画面上でナビゲーションする仕様になっている。
作業プロセスを常に画面上でナビゲーション
新版では、IFRS(国際財務報告基準)への対応がほぼ完了した。そのほか、M&Aに伴う資本連結を自動化する機能、事業セグメント変更による財務諸表を自動修正する機能などを追加している。
資本連結では、現行日本基準、改正日本基準、IFRSのどの会計基準であっても、97%以上自動で資本異動の処理が可能だとする。「連結範囲の変更には何通りものパターンがあり、熟練の会計士でも悩む作業だ。新版ではこの作業を自動化できるので、誰でも連結会計ができるようになる」(同社 取締役 執行役員 竹村弘樹氏)
同社が製品コンセプトを初心者向けにシフトした背景には、連結会計分野での人材不足がある。「会計業務には経験に基づく合理的な判断が求められる場面が多く、かつては、連結会計の分野で1人前になるまでに10年かかると言われていた。企業の経営環境が厳しくなった今、間接部門の人材育成にそこまで時間をかけていられない。そこで、経験者のノウハウを製品に落とし込み、誰でも会計業務ができる製品を目指した」(竹村氏)
新版は、オンプレミス版とSaaS版の形態で6月22日に提供を開始する。SaaS版の料金は月額13万7500円から。