人生には逃れられないものが3つある。死、税金、ソフトウェアのパッチだ。
Microsoftの8月の月例パッチでは、最新のOSであるWindows 10も、対象から逃れることはできなかった。
2015年8月の月例パッチで、同社は「Windows」「Windows Server」「Internet Explorer」「Office」などの製品に存在する、60件近くもの脆弱性を対象とした14件のセキュリティ情報を公開した。
深刻度が「緊急」のものは、以下の通りだ。
MS15-079は、サポートされているすべてのバージョンのInternet Explorerに存在する、メモリ破壊の脆弱性を修正するものだ。対象となるユーザーが特別に細工されたウェブページにアクセスすると、攻撃者はそのユーザーと同じ特権を取得できる。管理者権限で利用しているユーザーが、もっとも強くこのセキュリティホールの影響を受ける。
MS15-080では、「Lync」「Silverlight」「.NET Framework」に存在する脆弱性を修正している。ユーザーがTrueTypeまたはOpenTypeフォントが埋め込まれた、特別に細工されたウェブページや文書を開いた際、悪質なコードが実行される可能性がある。この場合、攻撃者は管理者権限でソフトウェアのインストール、データの閲覧や削除、新しいユーザーの作成を行うことができる。
MS15-081では、ファイルを開いた際にログインしているユーザーの権限でリモートからコードを実行される可能性がある、Officeの脆弱性を修正している。管理者権限で利用しているユーザーが、もっとも強くこの脆弱性の影響を受ける。
MS15-091は、Windows 10の新しいブラウザである「Edge」を対象としたものだ。ユーザーが特別に細工されたウェブページにアクセスすると、攻撃者にユーザーレベルでログインされ、影響を受けるマシン上で悪質なコードを実行される可能性がある。
またWindows 10向けには、セキュリティに関係のない、性能や機能を改善するためのパッチも公開されている。
MS15-082からMS15-090までとMS15-092は、すべて「重要」にレーティングされており、Windows、Windows Server、Officeに影響がある。
Microsoftは、HPのZero Day Initiative、VeriSign、GoogleのProject Zero、Trend Microなどのセキュリティ研究者に対して、情報提供に謝意を示している。
8月の月例パッチは通常のアップデート方法で提供される。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。