米ニューヨークのジェイコブ・ジャヴィッツ・センターで「Strata + Hodoop World 2015」が開催された。開幕前の米国時間9月28日、Clouderaは「RecordService」と「Kudu」を発表した。
RecordServiceは「Hadoop」の新しいセキュリティレイヤで、「MapReduce」「Apache Spark」「Cloudera Impala」など、Hadoop上で動くデータと分析エンジンに安全なアクセスを提供するものだ。Clouderaはすでに、アクセス制御の定義をサポートするセキュリティコンポーネント「Sentry」を提供しているが、RecordServiceはこれを補完するものとなり、列と行レベルまでアクセス制御が可能となる。RecordServiceはまた、ダイナミックデータマスキングもサポートするという。これは、RecordService APIにプラグインした任意の分析エンジンやフレームワークに統一的な制御機能を提供するものとなる。
Kuduは、ClouderaがHDFSファイルシステムとHBaseデータベースを補完する目的で新たに開発したストレージエンジンだ。HDFSはボリュームレベルでデータを追加できるが、データの更新はできない。一方のHBaseデータベースはランダムな読み込みと書き出しをサポートするが、収集したデータを高速にスキャンニングする用途には向かない。Kuduはカラム型データストア機能をHadoopに加えるもので、不正利用の検出、広告の配置と配信、モノのインターネット(Internet of Things:IoT)タイプのアプリなどリアルタイム分析アプリケーションを狙う。
RecordServiceとKuduはともに今週、ベータとして公開される。Clouderaは両オープンソースプロジェクトをApache Software Foundationに寄贈する予定だという。一般公開(GA)はフィードバックと必要な修正を基に決定する。ASFへの寄贈がいつになるのかは明らかにしていない。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。