海外コメンタリー

「Hadoop」の本格普及はまだ先--導入促す鍵は?

Matt Asay (Special to ZDNet.com) 翻訳校正: 川村インターナショナル 2015年06月26日 06時30分

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 「Hadoop」への関心が高いことは事実だが、それが実際に導入に結びつくわけではない。導入を促すには鍵となる2つのことが必要だ。

 Hadoopはいつも最高情報責任者(CIO)よりブロガーの間で大きな話題になっているが、導入が拡大していることを示す兆候もある。とはいえ、Gartnerが先頃発表したデータを見る限り、Hadoopの未来が訪れるまでには、間違いなく非常に長い時間がかかりそうだ。

 具体的には、どのくらいの時間がかかるのだろうか。

 それは、Hadoopがどれだけ早く330億ドル規模の市場を作り出せるかによって決まる。

革新は容易ではない

 Gartnerのアナリスト(でビッグデータの熱烈な支持者でもある)Merv Adrian氏は、Hadoopの支持者にどのように対抗するつもりなのかと問う人々に、率直な反論を用意している。「答えは単純だ。われわれはデータを確認した」

 そのデータは、Hadoopベンダー上位3社の2014年の売上高が約1億5000万ドル(筆者の計算では2億ドルに近い)であることを示している。これは、DBMS市場と比較すると、微々たるものだ。


 これらのベンダーの多くはHadoopに少し手を出しているが(ほとんどはClouderaやHortonworks、MapRとの提携を通して)、それらの投資は未来を見据えたものであり、今すぐ四半期決算を決定づけるような変化を期待したものでないことは明白だ。

 結局のところ、単に現在Hadoopに予算を投じる用意のある企業はそれほど多くないということだ。Hadoopベンダー上位3社の顧客数を合計しても1000社程度しかない一方、上記のDBMSベンダーの顧客数は数十万社規模である。

 Hadoopよりユーザー数と顧客数の多い関連テクノロジはほかにもたくさんあるが(「MongoDB」は先頃、有料顧客数が2000以上、ダウンロードが1000万件以上、ユーザー数が数万人に達したことを発表した)、現在のDBMS市場の目がくらむような規模に匹敵するものはない。

 もちろん、だからといって、Hadoopへの注目が高まっていることは無視してもかまわない、と言っているわけではない。

前途は洋々

 GarterのAdrian氏は「この注目の高まりが示唆するように、猛烈な速さで普及しているとは思えない」と話すが、それでも将来的にHadoopの導入を検討していると主張する企業は46%存在する。これは、軽視すべきことではない。

 実際に導入を促すには2つのことが必要だ、と同氏は指摘する。

トレーニングプログラムへの投資が行われているが、Hadoopの管理スキル(バリューイネイブラー)と分析スキル(バリュークリエイター)が広範に普及するのは2~3年後のことだ。この困難な道のりを過小評価してはいけない。次に、Hadoopエコシステムを利用するアプリケーションが登場しなければならない。これまでのところ、Hadoop上で行われる作業は事実上、職人によるデータ管理である。つまり、すべてが手作業で構築される。スキルを備えているのであれば問題のないことだが、ほとんどの企業はソフトウェアを構築するのではなく、購入して手に入れる。Hadoopを利用したアプリケーションはそうした領域に展開する余地があるかもしれない。

 企業がHadoopのスキルを習得するには2~3年の時間が必要とAdrian氏は試算する。それは甘い試算かもしれない。

 だが、それは早いに越したことはない。Hadoopに精通した人材に対する需要は拡大し続けている一方で、Oracleのような従来型テクノロジに対する関心は低下している。


 そうした需要は、世界のJP Morganのような、自社のリスクシナリオを実行してくれる優秀なHadoop習熟者を求める企業にとって重要なのではない。むしろ、メインストリームの企業がHadoopを全く学習しなくても済むように、Hadoopアナリティクスを自社製品に組み込むSaaSなどのベンダーにとって非常に重要となる。そうした企業はHadoopの恩恵を得られる。

 これには時間がかかるだろう。

 Adrian氏が指摘するように、Hadoopの歴史において、現在は「職人によるデータ管理」の時代だ。あと数年はこの時代が続くだろう。しかし、Hadoopを使いこなして、その力を一般の人々に提供しているFacebookやUberなどの企業を見れば、Hadoopの未来は既に垣間見える。Hadoopの未来は近づいている。まだ現実になっていないだけのことだ。

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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。

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