オープンソースの「Apache Hadoop」ディストリビューションのベンダーであるMapR Technologiesは米国時間2月18日、「MapR Distribution」の最新バージョンを公開した。ビッグデータのリアルタイム処理能力を向上させたという。
Hadoopの導入によって、企業はある程度のリアルタイムアナリティクスを実現しているものの、この最新バージョンでは、大企業がしばしば直面する、地理的にまたがった環境から生み出される問題の低減を目指している。
バージョン4.1では、地理的にまたがるアクティブな複数のレプリカクラスタを駆動したり、障害復旧性能の向上を目的とした「MapR-DB」のテーブルレプリケータが搭載されている。また、MapR-DB用のC言語APIが新たに用意され、エンジニアがC言語を使用してHadoopのリアルタイムアプリを記述できるようにもなっている。
MapRの製品管理担当シニアバイスプレジデントAnil Gadre氏は声明で「MapR Distributionの最新バージョンは、地理的にまたがった場所におけるビッグデータやファーストデータのリアルタイムでの分析を可能にすることで、業務データの発生と同時により深い洞察をもたらすとともに、そうしたデータに基づいた行動を可能にする」と述べている。
リアルタイムアナリティクスに向けた動きは、MapRの戦略にかなり以前から組み込まれている。MapRの最高経営責任者(CEO)John Schroeder氏は米国時間2014年12月に行われた米ZDNetとのインタビューで、Hadoopを使用している企業はユースケースを広げつつあり、基盤であるHadoopまわりの制約に縛られた設計をしたくないと考えるようになっていると説明していた。
「リアルタイムのユースケースがどんどんと増えてきており、それにより顧客はMapRに目を向けるようになってきている」(Schroeder氏)
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。