エンジニアになる若者が増えている--そのワケとは - (page 2)

野本纏花

2015-10-25 07:00

 今の20代は、子供の頃からITに囲まれており、あえて意識するまでもなく、気がつけばプログラミングがすぐそこにある環境が整っていた。山田氏は「20代のエンジニアは、自分が作ったサービスで世界を変えたいという夢を抱いている」とも語り、エンジニアという仕事が憧れの職業になりつつあることを示唆した。

 では、実際に20代でエンジニア職に就いた人たちの話を聞いてみよう。

学生時代にプログラミング経験あり--新卒エンジニア D・I(エンジニア1年目)さんの場合


小さいころからPCが好きで、エンジニアは天職だと語るD・Iさん

 新卒で入社する前は、慶應義塾大学の理工学研究科で総合デザイン工学を専攻していました。子供の頃から、父が仕事で使っていた古いパソコンをもらって遊んではいましたが、実際にプログラミングを始めたのは、大学4年生の頃です。もともとパソコンの中身やウェブの仕組みに興味があって、本やインターネットで調べながら、自分でサーバを立ててみたところが始まりです。

 とにかく“エンジニアリングが好き”という気持ちが、すべての土台になっていて。在学中からエンジニアになろうと決めていました。シリコンバレーへの憧れもあったので、IT業界に対して、かっこいいというイメージを持っていたんです。

 院生の頃には、インターンでエンジニアとして働く経験をして、エンジニアという仕事が自分に合っていると感じました。就活セミナーでエンジニアに対する高いニーズも実感できていたので、自分が好きなことで社会に求められるという点から、エンジニアの道を進むことに、迷いはありませんでした。

 ただ、あえてエンジニアが主役になるモノづくりの会社は、選びませんでした。将来、もし独立して何か自分でサービスを作りたいと思うようになったときのために、ビジネス的なスキルも身につけておきたかったんです。

エンジニアリングは人間の考える力を形にするもの

 エンジニアの仕事は、“人間の知性を最も具現化できるもの”だと思っています。自分が考えたことを表現して、世界中に影響を与えられる仕事ですからね。

 私が学部生の頃には、エンジニアとして就職する人はほとんどいませんでしたが、ここ1~2年で増えたなという印象があります。情報化社会になって、あらゆる場面でITが欠かせなくなっているので、今後エンジニアを志望する人は、さらに増えてくるのではないでしょうか。

ZDNET Japan 記事を毎朝メールでまとめ読み(登録無料)

ホワイトペーパー

新着

ランキング

  1. セキュリティ

    警察把握分だけで年間4000件発生、IPA10大脅威の常連「標的型攻撃」を正しく知る用語集

  2. セキュリティ

    まずは“交渉術”を磨くこと!情報セキュリティ担当者の使命を果たすための必須事項とは

  3. セキュリティ

    「2024年版脅威ハンティングレポート」より—アジアでサイバー攻撃の標的になりやすい業界とは?

  4. ビジネスアプリケーション

    Microsoft 365で全てを完結しない選択、サイボウズが提示するGaroonとの連携による効果

  5. セキュリティ

    生成AIを利用した標的型攻撃とはどのようなものなのか?実態を明らかにして効果的な対策を考える

ZDNET Japan クイックポール

所属する組織のデータ活用状況はどの段階にありますか?

NEWSLETTERS

エンタープライズコンピューティングの最前線を配信

ZDNET Japanは、CIOとITマネージャーを対象に、ビジネス課題の解決とITを活用した新たな価値創造を支援します。
ITビジネス全般については、CNET Japanをご覧ください。

このサイトでは、利用状況の把握や広告配信などのために、Cookieなどを使用してアクセスデータを取得・利用しています。 これ以降ページを遷移した場合、Cookieなどの設定や使用に同意したことになります。
Cookieなどの設定や使用の詳細、オプトアウトについては詳細をご覧ください。
[ 閉じる ]