Dockerは米国時間3月24日、「Docker for Windows」および「Docker for Mac」の限定ベータプログラムをリリースした。
Dockerは両プログラムを、「ノートPCでDockerを利用するにあたって最もシンプルな方法」と説明している。これらのアプリを利用して、開発者はMacまたはWindowsからアプリケーションの構築、アセンブリ、提供ができる。
現在、Windows上でDockerを利用するためには、開発者は仮想化アプリケーション「VirtualBox」のインストールなどさまざまな作業を行う必要がある。Docker for Windowsでは、DockerのエンジンがWindows上のHyper-V仮想マシン内で動くことから、これらの作業は不要になる(Macの場合、DockerエンジンはMac OS X上のxhyve仮想マシン上の「Alpine Linux」ディストリビューションの中で動く)。
Dockerは、ネイティブのWindowsインターフェースと自動アップデート機能により、より深い統合が可能になる一方で、依存性も削減されるとしている。Dockerの動作が速くなり、信頼性も改善できるという。
限定プレビューに参加するには、登録ページから申し込む必要がある。
Dockerはアプリケーション実装を自動化するオープンソースのエンジンだ。仮想マシンではなくコンテナ技術を利用し、複数のアプリケーションを同一サーバ上で一度に動かすことができる。マイクロサービス戦略を進めるMicrosoftにとって、Dockerのサポートは重要な一部分となる。
MicrosoftはAzureのLinux用Docker仮想マシン上でDockerアプリを動かせるようにしている。2015年秋にはDockerと提携し、「Windows Server」でのDockerサポートを実現すると発表した。Microsoftの「Azure Container Service」は、Azureチームが運用環境で利用できるコンテナサービスを開発するためにDockerとMesophereと協業した作業を土台としている。このコンテナサービスは、Docker、「Apache Mesos」、Mesosphereの「Datacenter Operating System(DCOS)」を土台とするものだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。