Gartnerのアナリストらは「Forecast Analysis: Enterprise Application Software, Worldwide, 2Q15 Update」(業界の予測と分析:世界における企業アプリケーションソフトウェア--2015年第2四半期改訂版)と題したレポートで、企業におけるアプリケーションの近代化というトレンドが台頭してきていることを取り上げている。最近の調査によると、オンプレミス環境上の中核アプリケーションの近代化を優先課題の上位5項目に挙げている企業は45%に上っているという。
また、Gartnerは2020年までに企業アプリケーションの75%が購入ではなく、開発をベースにしたモデルになると予想している。つまり、店頭販売のアプリケーションやパッケージアプリケーションではなく、クラウドネイティブなSaaSアプリケーションの開発が主流になっていくというわけだ。
提供:VMworld
クラウドネイティブなコンピューティングへの道
そのような道に進んでいくなかで、企業顧客はマルチテナントに対応した近代的かつ伸縮性の高いコンポジットアプリケーションの開発や配備をサポートできるクラウドネイティブなプラットフォームに多大な投資をすることになる。Hewlett-Packard(HP)やMicrosoft、VMware、Red Hatといった従来のインフラベンダーは、この機会を察してクラウドネイティブなプラットフォームへの投資を始めている。
最近設立された「Cloud Native Computing Foundation」には、Microsoft以外の数多くのプラットフォーム企業が参加している。とはいえMicrosoftも、VMwareを含むこれらプラットフォーム企業と同様に、ポスト仮想化時代を生き抜こうとしている。そしてVMwareとMicrosoftはいずれも、ハイパーバイザと仮想化技術に大きく投資してきており、興味深いことに両社はコンテナ化の推進や拡張に向けて似たようなアプローチを採用している。
VMwareは、最近開催した「VMworld 2015」カンファレンスにおいて、顧客がクラウドネイティブなパラダイムを採用しつつ、レガシーアプリケーションを容易にコンテナ化できるようにする一連の新テクノロジを披露した。そして、Microsoftが「Windowsコンテナ」と「Hyper-Vコンテナ」の2つを推進しているように、VMwareは「VMware vSphere Integrated Containers」と「VMware Photon Platform」という2つの製品で勝負に出ようとしている。