Radwareが実施した調査によると、ウェブユーザーの半数近くはサイトの読み込みが2秒以下で完了することを当然のこととして期待しているという。3秒経っても読み込みが完了しなければ、そうしたユーザーは別のサイトへ移動する。AkamaiとGomez.comが実施した調査によると、ウェブサイトのパフォーマンスに関連する問題に遭遇したEコマースサイトユーザーの79%は、そのサイトに再度アクセスして買い物をすることはないと述べた。44%はパフォーマンスの悪いサイトを避けるよう友達に伝えると話した。
高速なウェブサイトの方が大きな利益を上げられることを一部の企業は理解している。Radwareの調査で最も高速なウェブサイトが紹介されている。ただし残念ながら、最も高速なサイトでも十分な速さではないことも多い。
「Radware's Multi-Industry Web Performance 2016 State of the Union - Desktop Edition」(さまざまな業界のウェブパフォーマンスに関するRadwareの2016年一般教書 - デスクトップ版)の中で、同社はEコマース、ニュース&メディア、スポーツ、旅行&ホスピタリティの4つの業界に注目した。これらの業界は、ウェブサイトに利益を依存する度合いが特に高い。
全体的に見ると、予想通りEコマースサイトが最も高速だった。しかし、だからといって、顧客を幸せにできるだけの速さを提供しているわけではない。Radwareの調査結果によると、「操作開始時間」(TTI)は平均3.1秒で、ユーザーの期待する3秒にわずかに及ばなかったという。TTIが3秒以下のウェブページはわずか24%だった。
ロード時間(ページ上のすべてのアイテムを読み込むのに要する時間)はTTIほど重要ではない。例えば、Amazon.comのロード時間は10.569秒だが、TTIは1.8秒だ。Amazonが米国で最も成功しているEコマースサイトであることを疑う者はいない。
実際に、Radwareの調査結果では、Amazon.comは2番目に高速なEコマースサイトである。Amazon.comより速いのは、eBayが所有するブラジルのオンラインマーケットプレイス「Mercado Livre」だけだ。上位に入ったほかのサイトも、IKEAを除けば、AmazonとeBayの関連サイトばかりである。
ニュース&メディアサイトに関しては、それらのサイトのコンテンツを消費者は商品とみなしているが、サブスクリプション料金は絶対に払いたくないと考えている。最も高速なメディアサイトのトップ5を上位から順に紹介すると、「Google News」、The Guardian、ロシアの「Yandex」ニュース、ポーランドのニュースサイト「Onet」、インドのニュースサイト「Rediff」だ。
上位のニュース&メディアサイトは概して、TTIの中央値が4.1秒という芳しくない結果だった。TTIが3秒以下のウェブページはわずか22%だった。
スポーツサイトの結果はさらに悪く、TTIが3秒以下のサイトはわずか6%で、34%は少なくともロードするのに目標値である3秒の倍の時間を要している。TTIの中央値は5.2秒。
旅行サイトは、Eコマースサイトと同様に速い結果が出る傾向があった。もっとも高速なサイトはBabtで、Priceline.com、Hotels.com、British Airways、Deltaが続く。
もっとも高速な旅行サイトでも十分に速くはない。TTIの中央値は4.1秒で、28%のサイトが(ユーザーの期待する数字である)3秒の倍の時間となった。共通する問題点は、JavaScriptの利用が非効率であることのようだ。
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この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。