活用成熟度低く、機能を生かし切れず--ERP、2016年度に新規導入や刷新が進む

藤本和彦 (編集部) 2016年04月04日 14時43分

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 IDC Japanは4月4日、国内の企業向けアプリケーション(Enterprise Application:EA)市場でのユーザーニーズ動向の調査結果を発表した。企業のグローバル展開とデータの活用を重要な成長要因とし、2016年以降の製品導入ではIaaS、PaaS、SaaSの利用意向が上昇していることが分かった。

 調査対象市場は、統合基幹業務システム(ERP、IDCではEnterprise Resource Management:ERMと呼んでいる)、サプライチェーン管理システム(SCM)、顧客情報管理システム(CRM)、製品ライフサイクル管理システム(PLM)、データ分析の5分野。国内1104社を対象に、2016会計年度の企業の業績とIT予算の動向、経営課題とITビジネスに関する支出動向、各システムの導入状況と利用実態、今後の導入予定について、2016年1月に調査した。

IDC Japan提供
現在利用中または2016年度に導入、刷新を検討しているシステムの導入(予定)形態(IDC Japan提供)

 2016年度の経営課題では「経営の体制強化」や「労働力確保、生産性向上」を、情報システム戦略では「既存システムの統合と連携強化」「セキュリティ対策」「データ分析とその活用と共有」を重視していることが分かった。

 その一方で、複雑な社内システムの連携に際して、情報システム担当者に対する「スキルと知識不足」「予算不足」といった懸念がうかがえたとしている。

 導入率96.4%のERMではシステム活用の成熟度が最も低く、その機能が活用しきれていない実態が明らかとなった。だが、2016年度の新規導入や刷新を予定する分野ではERMが最も高い37.6%となった。経営利用のデータ分析が本格的な取り組み段階に進み、分析対象となるデータインプットに必要な新たなシステム需要や、2017年に予定されている新税制対応などが促進要因になっていると指摘する。

 データ分析やその後のデータ共有を効率的に行うため、Iaas、PaaS、SaaSのクラウド環境の利用が、今後のERM分野の製品導入では従来の導入形態と比較して拡大する見込みだとしている。

 また、製造や金融、流通、運輸などでの海外事業展開が進み、今後は他産業も海外展開の拡大が見込まれる。環太平洋戦略的経済連携(TPP)協定など、ビジネス環境は国内外を問わず、さらなる複雑化を呈していくとIDCでは予測する。

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