OpenPOWER Foundationは米国時間4月6日、GoogleとRackspaceがIBMの「POWER9」プロセッサのアーキテクチャを使用するサーバ仕様を共同で設計していることを明かした。
そのサーバアーキテクチャはFacebookが主導する「Open Compute Project」(OCP)に提出される。そのサーバの設計は、GoogleがFacebookとの提携の下で設計している48Vラックに対応する。
IBMは今週、サンノゼで開催中の「OpenPOWER Summit」で50以上のイニシアチブを発表している。この発表もその1つだ。
OpenPOWERコンソーシアムの中心にあるのは、IBMの「POWER」プロセッサで動作するオープンハードウェア設計だ。IBMやGoogle、NVIDIA、Mellanox、Canonical、Wistronなどが参加している。狙いは、データセンター分野でIntelに対抗することだ。
Googleのハードウェアエンジニアリングマネージャーで、OpenPOWER Foundationの役員も務めるMaire Mahony氏は、「Rackspaceと協力し、Power9サーバ設計をOpen Compute Projectに提出して、データセンターサービスのエンドカスタマーの多様な要件に対応する」と述べた。
また、Rackspaceは同社のサーバプロジェクト(開発コード名は「Barreleye」)がOpen Compute Projectに受諾されたことを明かした。同社によると、BarreleyeはOpenPOWERとOpen Compute Project、およびOpenStackのテクノロジを使用する業界初のサーバになるという。
IBMも第2世代HPCサーバの開発で、NVIDIA、Wistronと連携することを明かした。3社によると、このプラットフォームはNVIDIAの相互接続技術を通して、「POWER8」プロセッサとNVIDIAの次期「Tesla P100」GPUアクセラレータを接続するという。3社は2016年第4四半期にそうしたプロセッサの提供を開始する予定だ。
さらに、IBMはOpen Compute Projectに準拠するシステムを同社の「Power Systems LC」ポートフォリオに追加し、クラウドでビッグデータアナリティクスおよびコグニティブアプリケーションをサポートする。
また、ミシガン大学がNVIDIAやMellanox Technologiesによって開発されたOpenPOWERテクノロジを導入し、飛行機やロケットエンジンの設計から気候モデリング、宇宙学まで、さまざまなプロジェクトで使用可能な「データ中心」のスーパーコンピュータの開発に取り組むことをIBMは明かした。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。