IBMは現地時間7月2日、フランスのモンペリエに大量のデータ処理を必要とする研究、産業用アプリケーション、商用アプリケーションの開発を後押しするため、NVIDIA、Mellanoxと協力してPOWER Acceleration and Design Centerを設立したことを発表した。
IBM、NVIDIA、Mellanoxはいずれも、「Power Architechture」に関する技術交流を行う開発コミュニティであるOpenPOWER Foundationの創立メンバーで、今回設立するセンターは、ハイパフォーマンスコンピューティング(HPC)アプリケーションを開発するソフトウェア開発会社に対し技術的な支援を提供する。
このセンターではNVIDIAの「Tesla Accelerated Computing Platform」と、MellanoxのInfiniBandネットワークソリューションを利用したOpenPOWERシステムの利用を推進する。この技術は、米エネルギー省との共同で開発されたスーパーコンピュータ「Summit」および「Sierra」や、英国の科学技術施設協議会のHartree Centerでビッグデータ研究に使用されるものと同じクラスのものだ。さらに、ソフトウェア設計者がHPCに関するスキルを習得するのを後押しすることにより、新たなテクノロジーの開発促進を目指すという。
同センターのスタッフは、NVIDIAとMellanoxの専門家チーム、およびフランスのIBM Client Center Montpellier、スイスのIBM Research Zurichのサイエンティストが中心となる。IBMとNVIDIAは、2014年11月にもドイツのJulich Supercomputing Centerとともに、OpenPOWERベースの技術を用いたビッグデータ研究を推進する同様のセンターを開設している。