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基幹インフラのセキュリティは「無秩序状態」--カスペルスキーのCEOが警鐘

Danny Palmer (ZDNet.com) 翻訳校正: 村上雅章 野崎裕子

2016-04-27 06:15

 Kaspersky Labの最高経営責任者(CEO)Eugene Kaspersky氏はロンドンで開催した製品発表イベントにおいて、各国の政府は主義主張の壁を乗り越え、電力網や水道網といった基幹インフラをサイバー攻撃から守るために一致協力して取り組んでいくべきだと述べた。同氏はその根拠として、われわれの安全を守るべきシステムやプロセスが危険と言ってもよいほど旧態依然とした状況にある点を挙げた。

 同氏の発言は、ウクライナの電力網が機能停止に陥った事件や、米国のある病院がランサムウェアの餌食となった事件といった、基幹インフラで最近発生した一連の問題を受けて出てきたものだ。

 Kaspersky氏は、電力網やタービン、原子炉などの重要施設に対するサイバー攻撃と戦うために、政府はより一層力を入れていく必要があると強く訴えた。

 同氏は、「基幹インフラは国家の安全保障に直結しているとともに、世界経済における世界規模の安全保障とも直結している。国家の安全保障と経済に責任を持つのは政府であるため、基幹インフラ保護のけん引役は政府が務めるべきだ。政府は税金を徴収している以上、この問題を解決する責務を負う」と述べるとともに、「攻撃にさらされてもびくともしないようにするという、インフラの保護を目的としたサイバー戦略」を生み出すことの重要性について語った。

 Kaspersky氏は、建築物の物理的な安全性を保証するうえで守るべき規則は存在しているものの、サイバーセキュリティに関してはそのような規則がまったく存在しておらず、その状況は基幹インフラでさえも同じだと指摘した。

 同氏は「あらゆる建築物には規則と(規則に準拠していない場合に)罰則が適用される。一方、企業はサイバーシステムを自らの思い通りに設計しており、規則はまったく存在していない」と述べるとともに、「政府が採用するべき重要な施策の1つは、何らかの規則をサイバーシステムに対して適用し、重要インフラを管理することだ。というのも、現在では何もない状態だからだ」と付け加えた。

 また同氏は「現在の産業環境におけるサイバーシステムは無秩序状態だ」とも付け加えた。

 しかし、お互いが信頼の絆で結ばれていない国家間、例えば米国であればロシアや中国といった国との間で、協調していくことは可能なのだろうか?Kaspersky氏が米ZDNetに対して述べたところによると、重要なのは国のトップ同士が相手をどう感じているのかではなく、警察やその他の関係機関が協力していくことなのだという。

Kaspersky Labの最高経営責任者(CEO)Eugene Kaspersky氏
「ロシアと米国はともに力を合わせて、ハッキングという共通の脅威と戦っていく必要がある」(Kaspersky氏)。
提供:Max Avdeev

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