EMCは米国時間5月24日、ユニカーネルの構築と管理を行うオープンソースツール「UniK」をリリースしたことを公式に発表した。ユニカーネルとは、特化した用途を持つ軽量なカーネルで、クラウドコンピューティングやモノのインターネット(IoT)の分野で力を発揮する。
ユニカーネルは、独立したソフトウェアコンポーネントのように振る舞う、特化した用途を持つOSのカーネルだ。ユニカーネルには、特定のアプリケーションを実行するのに必要な、最小限のコードだけが含まれているため、従来のOSと比べ安全で、ブートにかかる時間も短い。この特長は、クラウドやIoTの分野で特に有用だ。
ユニカーネルは、2016年1月にUnikernel Systemsを買収したDockerなどの企業から注目されたことで、勢いに弾みがついている。しかし、この技術はまだ比較的新しく、影響力を持つようになるには、広く普及する必要がある。
UniKは「Apache 2.0」ライセンスで配布されており、dockerに似た簡単なコマンドラインインターフェースを使用して、コンテナを作成するように、簡単にユニカーネルを作成することができる。
EMCの最高技術責任者(CTO)John Roese氏は発表の中で、このツールを使えば、開発者は「OSをコンパイルし、そのOSをほぼあらゆるクラウドプラットフォーム上で実行することができる。当社は、オープンソースコミュニティーにUniKを提供することで、ユニカーネルによるイノベーションを加速できるものと考えている」と述べている。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。