最高のIT関連の仕事に就きたいなら、オープンソースソフトウェア関連のスキルを磨くべきだろう。
大手ITキャリア企業であるDiceとLinux Foundationは、2016年版の「Open Source Jobs Report」を公表した。この調査で、採用担当マネージャーの65%が、今後6カ月間で、オープンソース技術者の雇用は他の分野よりも増えると回答したことが明らかになった。また、採用担当マネージャーの79%は、現在雇用しているオープンソース技術者の転職を防ぐために、雇用条件を改善したと述べている。
その処置は正しい。筆者は今年、多くのテクノロジ業界の展示会に参加したが、CESからOpenStack Summitに至るまで、どのイベントでも、企業はオープンソース関連の人材を探していた。実際、筆者が見たところでは、現状維持の企業よりも、新しい人材を探している企業の方が多い。

DiceとLinux Foundationが実施した調査で、オープンソース関連の人材の需要が高まっていることが明らかになった。
提供:Dice & The Linux Foundation
オープンソースのプロフェッショナルを探しているのは、Linux業界の企業も同じだ。たとえばLinuxのディストリビューターであるSUSEも、現在およそ100の職位で求人を出している。同社が求めているのは、OpenStack開発者、分散ストレージソフトウェアのエンジニア、Dockerの専門家、上級Linux開発者などだ。Canonical、Red Hat、IBM、Oracleなどの、Linuxを中心的な事業に据えているほかの企業でも、Linuxやオープンソースのエキスパートを探している。
DiceとLinux Foundationは、「オープンソース関連の人材を雇用することは、技術者を雇用しようとしている採用担当マネージャーの最優先事項であり、人材スカウト会社は、応募者にプロフェッショナル向けの認定資格を求めるようになってきている」と述べている。
OpenStack Foundationなどの団体が、「Certified OpenStack Administrator」(COA)などの新たな資格を提供し始めたのは、これが理由だ。Microsoftでさえ(そう、あのMicrosoftが)、「マイクロソフト認定ソリューション アソシエイト(MCSA)Linux on Azure」という資格を設けている。