このようなハイブリッドな資質を持つ人材を発見するのは難しいかもしれない。しかし、この条件を満たしており、管理職としてのキャリアを一気に高めたいなら、起業家精神と、企業文化への理解を併せ持つことは、魅力的な条件になり得る。
プロトタイプから製品化までを支援する、IoT製品開発用プラットフォームを提供する企業、Particleの最高経営責任者(CEO)Zach Supallo氏は、「今日の企業は、イノベーションのための人材を求めている」と述べている。
Supallo氏は、スタートアップでの経験しか持たない起業家を雇用した場合、その企業はIoTなどの分野で新たな取り組みを進められるスター社員を抱えられるかもしれないが、法務部門やマーケティング部門、あるいは他の部門から新しいアイデアに対して「ノー」を突きつけられ、その人物は成功するのが難しくなる場合があると話す。そうなれば、その人材は不満を感じ、離職してしまう。
Gallupで起業家精神担当主席責任者を務めるSangeeta Bharadwaj Badal氏は、企業の中で起業家(起業家精神を持った管理職は言うに及ばず)を見つけるのは困難だと話す。これは、多くの企業ではリスクを取ることが嫌われるためだ。Badal氏は、あるブログ記事で、新しい味の「New Coke」や斬新なデザインを採用した自動車「Edsel」などの組織内での起業活動の失敗について振り返り、それでもCoca-ColaやFordはイノベーターを探すのをやめていないと述べている。
自分のマネジメントスキルを自己評価する際に最も重要なことは、自分の姿に満足できるかだ。その姿が起業家的なものであれ、企業人的なものであれ、起業家と企業人の両方を特長を併せ持つハイブリッドなものであれ、自分の姿に満足できなくてはならない。もし自分がハイブリッドな人材だと思うなら、雇用市場で自分を試してもよいかもしれない。あるいは、自分の会社の中でチャンスを追うこともできるはずだ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。