「Adobe Flash Player」には深刻なゼロデイ脆弱性が存在し、現在ハッカー攻撃に利用されているが、Adobeはパッチの提供に2日を要する見通しだという。
Adobeが米国時間6月14日、セキュリティアドバイザリで述べたところによると、同社はエクスプロイトが出回っているとの報告を「認識」しており、この脆弱性が「限定的な標的型攻撃」に利用されているという。攻撃者がこの脆弱性を突くことに成功すると、影響を受けるシステムへの完全なアクセスが可能になるおそれがあるとしている。
パッチは16日に公開予定で、それまでの間、膨大な数のマシンが危険にさらされることになる。
この脆弱性を報告したKaspersky Labは、こうした攻撃の背後にScarCruftと呼ばれる持続的標的型攻撃(APT)グループがいると考えていると述べている。
Kaspersky Labの研究チームが述べたところによると、ScarCruftによる被害がロシアやネパール、韓国、中国、クウェート、ルーマニアを含む複数の国々で見受けられるという。このグループは複数のエクスプロイトを利用する攻撃を現在も継続中で、2つがFlash Player、1つがMicrosoftの「Internet Explorer」に関連するとしている。
同研究チームは、Microsoftの「Windows」向けアンチハッキングツールキット「Enhanced Mitigation Experience Toolkit」(EMET)がこの脆弱性の緩和に有効であることを確認していると述べた。
パッチが公開されるまでの間、Flash Playerを無効化することもできる。数回クリックすれば無効化が可能だ。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。