福岡大学は、教育研究システム「FUTURE 5」の負荷分散を目的に次世代アプリケーションデリバリコントローラ(ADC)「A10 Thunder ADC」を導入した。
教育研究システム「FUTURE」(Fukuoka University Telecommunication Utilities for Research and Education)は、時代の変化にあわせて定期的なバージョンアップを繰り返している。最新版のFUTURE 5では、無線LAN認証やeラーニングなどのシステム拡張、利用者の増加に対応する新たな負荷分散装置の導入を検討していた。
複数の製品を検討した上で、A10 Thunder ADCの導入を決めた。過去の導入経験と価格面を評価した。福岡大学では、1993年から公開しているNTPサーバなどでA10のADCが負荷分散を行っている。秒間14万パケット、帯域にして100Mbpsに相当するNTPサーバへのアクセスを処理し続けているという。
FUTURE 5には、A10 Thunder ADCを6台導入し、アクティブスタンバイ構成で冗長化することで可用性を高めている。プロクシサーバやURLフィルタリング用のアプライアンスに向けてリダイレクトさせるだけでなく、DNSサーバや無線LAN環境における認証サーバ、検疫システムやWindowsアップデート用の「Windows Server Update Services」(WSUS)、授業で使用するeラーニングや演習のためのLinuxサーバまで、30台以上のサーバ群に対する負荷分散を行っている。
現在では、学生が持ち込む私物端末を含め、1万台を超える端末がFUTURE 5に接続しており、2万人を超える学生や教職員の安定したアクセスを実現しているという。
FUTURE 5のシステム構成図