SAPは米国時間9月27日、ビッグデータ関連の新興企業Altiscaleを買収したと正式に発表した。
SAPは発表のなかで、AltiscaleのBDaaS(Big Data as a Service)プラットフォームをSAPのポートフォリオに統合する計画だと述べている。また、買収手続きは完了しており、Altiscaleは今後、SAPの一員としてBDaaSに特化した製品を手がけることになるという。
Altiscaleは「Apache Hadoop」や「Apache Spark」に基づくクラウドベースのサービスを専門に手がけており、同社のサービスは「Amazon Elastic MapReduce」や「Microsoft Azure HDInsight」「Google Cloud Dataproc」などと競合する。
SAPはAltiscaleの買収により、顧客がサードパーティーベンダーに目を向ける必要性を低減しつつ、大規模データサービスを提供できるようになる。またSAPは、「SAP HANA Cloud Platform」やIoT、アナリティクス、基幹業務クラウドアプリ、企業ネットワークを含む自社の数々の戦略的イニシアティブにおいてAltiscaleが補完的な役割を果たすと考えており、発表のなかで以下のように述べている。
「SAPとAltiscaleは、企業がデータから業務上の価値を引き出し、ビッグデータの活用に成功するよう支援していくことに全面的に力を注ぐという姿勢を共有しているため、SAPにとってAltiscaleは自然体で組める相手だ。AltiscaleはHadoopやSparkに基づくBDaaS分野のリーダーであるため、SAPはテクノロジやデータプラットフォーム、PaaS、アナリティクス、アプリケーションスタックをまたがってビッグデータの価値をエンドツーエンドで推し進められるようになる」
Altiscaleの共同創業者であり最高経営責任者(CEO)でもあるRaymie Stata氏は、SAPにおいて新たな事業部となるとともに、AltiscaleはSAPの企業グループと協力し、データおよびプラットフォーム関連の戦略を推進していくと同社ブログに記している。
この記事は海外CBS Interactive発の記事を朝日インタラクティブが日本向けに編集したものです。